鉄鋼大手3社 最終利益見通しを上方修正 自動車向け需要回復で

大手鉄鋼メーカー3社は来年3月までの1年間の業績について、コロナ禍で落ち込んでいた自動車向けの鋼材などの需要が回復しているとして、最終的な利益の見通しをそろって上方修正しました。

日本製鉄、JFEホールディングス、それに神戸製鋼所の鉄鋼大手3社はことし4月から6月までの3か月間の決算を発表しました。

各社とも自動車をはじめとした製造業を中心にコロナ禍で落ち込んでいた生産が持ち直していて、鋼材需要が回復していることから最終的な損益はいずれも黒字となりました。

さらに来年3月までの1年間の業績についても最終的な利益で、
▽日本製鉄は当初の見通しの2400億円から3700億円に、
▽JFEホールディングスは1300億円から2400億円に、
▽神戸製鋼所は250億円から400億円にそれぞれ上方修正しました。

JFEホールディングスの寺畑雅史副社長は、12日のオンライン会見で「自動車の分野では半導体不足や感染再拡大で生産が停滞するなどの影響も出ているが、販売は堅調と見ている。今後は世界経済の持ち直しで需要は緩やかな回復が続くと想定している」と述べました。