英 GDP伸び率 大幅改善で2期ぶりのプラス 感染対策緩和で

イギリスのことし4月から6月のGDP=国内総生産は、新型コロナウイルスの感染対策が緩和され経済活動の再開が広がったことから、前の3か月に比べた伸び率が4.8%のプラスとなりました。

イギリスの統計局は12日、ことし4月から6月までのGDPの伸び率が前の3か月に比べて4.8%のプラスになったと発表しました。

これを年率に換算すると、プラス20.7%で、すでに発表されている同じ時期のアメリカやユーロ圏19か国を上回っています。

変異したウイルスの拡大で、経済活動が厳しく制限されGDPの伸び率がマイナスに落ち込んだ前の期から大幅な改善となり、2期ぶりのプラスとなりました。

ワクチンの接種が進んだことを背景に小売店や飲食店の営業などが段階的に再開され、個人消費が拡大したことが回復を後押ししました。

中央銀行のイングランド銀行はことし1年を通したGDPの伸び率は7.25%に達すると予測していて、イギリス経済が年内に感染拡大前の水準に戻ると見込んでいます。

ただ、イギリスでも感染力が強い変異ウイルス「デルタ株」によって1日の感染者数が連日、2万人を超える状況が続いていて、経済活動に再び影響が及ぶことへの警戒感が出ています。