米報道官 アフガニスタン情勢に懸念も 完全撤退予定に変更なし

アフガニスタンでアメリカ軍の撤退が進む中、反政府武装勢力タリバンが攻勢を強めていることについて、アメリカ国防総省は深刻な懸念を示す一方、8月末までの部隊の完全撤退の予定に変更はないと強調しました。

アメリカ軍の撤退が進むアフガニスタンでは、反政府武装勢力タリバンが攻勢を強めていて、タリバン側は先週以降、6つの州の州都を制圧したと宣言しました。

これについて、アメリカ国防総省のカービー報道官は9日の記者会見で「アフガニスタンの治安情勢は、明らかに正しい方向には進んでいない。オースティン国防長官は深く懸念している」と述べました。

一方、アフガニスタン軍には空軍などの戦力があるとして「彼らにはタリバンにない強みがたくさんあり、今こそ、それを発揮する時だ。これは彼らの戦いだ」と述べ、8月末までの部隊の完全撤退の予定に変更はないと強調しました。

一方、アメリカ国務省は9日、アフガニスタンを担当するハリルザド特別代表を、タリバンの幹部が滞在する中東カタールの首都ドーハに派遣したと発表しました。

タリバンに対し、戦闘を停止し政治的な解決へ向けた協議に参加するよう働きかけるとしていますが、タリバン側がそれに応じ、事態の打開につながるかは不透明な情勢です。