6月 経常収支 9051億円の黒字 米中向け輸出伸び6倍以上に拡大

日本が海外との貿易や投資などでどれだけ稼いだかを示すことし6月の経常収支は、9051億円の黒字となりました。アメリカや中国向けの輸出が伸びたためで、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた去年の同じ月の6倍以上に拡大しました。

財務省が発表した国際収支統計によりますと、ことし6月の日本の経常収支は、9051億円の黒字となりました。

去年の6月が新型コロナウイルスの影響で低い水準だったことから、去年の6.1倍となる大幅な伸びとなりました。

このうち輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」は、6485億円の黒字でした。

アメリカ向けの自動車や中国向けの半導体製造装置の輸出が大きく伸びました。

一方、「旅行収支」は、新型コロナウイルスの影響で外国人旅行者の数が大幅に落ち込んでいることから173億円の黒字にとどまりました。

このほか、日本企業が海外の子会社から受け取った配当や利子などを含む「第一次所得収支」は、新型コロナの影響で落ち込んでいた海外子会社の収益が改善したことから、去年の同じ月より45.7%増え、6805億円の黒字となりました。

また、ことし上半期の経常収支も発表され、10兆4675億円の黒字となりました。

アメリカや中国向けの輸出が増えたほか、「第一次所得収支」が上半期としてはこれまでで最も多くなったことから、黒字額は、去年の同じ時期と比べて、50.3%増加しました。