「自分は感染しない」40代と50代の約半数 リスク認識が不十分

日常生活で新型コロナウイルスに感染すると思わないと考える人が、40代から50代ではおよそ半数に上ることが国際医療福祉大学の調査で分かり、専門家は、入院する人がいま最も多いこの世代に感染するかもしれないという認識を持ってもらうことが重要だと指摘しています。

調査は、国際医療福祉大学の和田耕治教授らが、7月13日からの3日間首都圏の1都3県の20代から60代を対象にインターネットで行い、およそ3100人から回答を得ました。

調査で自分が新型コロナウイルスに日常生活で感染すると思うか尋ねたところ、「あまりそう思わない」か「そう思わない」と答えた人は、
男性は
▽20代で43%、▽30代で41%、▽40代で52%、▽50代で55%、▽60代で66%。
女性は
▽20代で42%、▽30代で45%、▽40代で48%、▽50代で60%、▽60代で70%でした。

ワクチン接種が進んだ60代をのぞくと、男女ともに、いま入院患者が多い40代や50代が高くなっていました。

知り合いに感染した経験がある人がいた場合、▽20代から30代では60%以上の人が「感染すると思う」と答えましたが、▽40代から50代では知り合いに感染経験のある人がいてもいなくても、半数以上が「感染すると思わない」と答え、研究グループは感染リスクの認識が十分ではないとしています。

和田教授は「リスクの認識が低いと、感染対策もおろそかになりがちだ。企業でも中心的な役割を担っているこの世代の人たちに感染リスクを正しく認識してもらう必要がある」と話しています。