タイ 新型コロナ感染拡大で抗議デモ 警官隊と衝突でけが人も

タイでは新型コロナウイルスの感染拡大が続き、7日の感染者は2万1000人を超え、これまでで最も多くなりました。首都バンコクでは政府の対応が不十分だとして抗議デモを行う若者らと警官隊が衝突し、けが人も出ています。

タイでは感染力が強い変異ウイルス「デルタ株」の感染が拡大していて、7日に発表された1日当たりの感染者数は2万1838人で死者も212人に上り、いずれもこれまでで最も多くなりました。

市民の間ではワクチンの調達の遅れや経済対策をめぐって政府への不満が高まり、バンコクでは6月以降、毎週のように抗議デモが行われ、7日もおよそ1000人が集まりました。

若者たちがプラユット首相の辞任を求め行進し警察が設置したバリケードを撤去しようとしたところ、警官隊がゴム弾や催涙ガスを発射して排除に乗り出し、地元当局によりますと衝突でデモの参加者少なくとも2人がけがをしたということです。

バンコクでは感染の拡大に歯止めがかからない中、感染防止のため5人を超える集会が禁止されていますが、8日以降も各地でデモが予定されていて、警察が警戒を強めています。