オリンピック “ライバルだけど敵じゃない”

「ライバル同士で攻略法を話し合ってるの尊い」

東京オリンピックの新競技、スポーツクライミングを見た人たちから、ネット上でそんな反響が寄せられています。

そう、この競技、これから競い合う相手と話し合う場面があるんです。

「選手どうしの関係は、目標に向かって高め合う仲間」

ある選手はこの競技の魅力をそう話していました。

ライバルと話し合う?

ホールドがつけられた壁のコース、そこを登った回数や、高さ、スピードなどを競う新競技スポーツクライミング。
女子の複合では日本人選手が銀メダルと銅メダルを獲得する活躍でした。

そしてネット上では競技前に、壁を下見する「オブザベーション」にたくさんの反響がありました。
観察を意味する「オブザベーション」、選手たちが一同に集まりどのようにして登っていくのか壁を見ながら検討します。

その際、これから競い合うライバルどうしが話し合っている場面があったのです。

「ライバルだけど敵じゃない」「ライバル同士でONE TEAM」

この場面を見た人たちからの反響が次々とネット上に投稿されました。

「下見タイムに各国選手みんなでわちゃわちゃとやり方を話し合ってるのが凄く素敵」

「“ライバル”だけど“敵ではない”みたいな感じ」
「ライバル同士でONE TEAM感漂わせる競技 素敵」

「みんなで高みを目指している感じがあってめちゃくちゃかっこいい」

そう、競技後ならまだしも競技前に攻略のポイントを話し合う姿は、ほかのスポーツにない魅力として受け止められているようでした。

あの時、なにを話してるの?

「スタートしたら次のホールドを右手と左手どちらでつかめばいいかとか、どの色のホールドをつかめば登りやすいかとか海外の選手ともふつうに話し合ったりしますよ」

オブザベーションの状況を教えてくれたのは、国際大会にも出場しているクライマー、大田理裟さんです。

「使う手を『ライト、レフト』とか、ホールドの色を『グリーン』『イエロー』とか英語で話すことが多いですね」

クライマーには当たり前なんです

オブザベーションに好意的は反響が相次いでることについては大田さんに聞きました。

「私たちクライマーは教え合あいながら、みんなで課題をクリアしていくのは当たり前なんです」

「好意的な反応を見てほかのスポーツにはない要素なんだと改めて気付かされました」

目標に向かって高め合う仲間

大田さんが競技を始めたのは15年ほど前。

スポーツクライミングという競技自体があまり知られていないころでした。

オリンピックをきっかけにほかの競技にない魅力を、多くの人が知ってほしいと話していました。
(練習中の大田理裟さん)

「スポーツクライミングは自然の岩山を登るロッククライミングから始まっていて、登り切るためにお互いの知識や経験を共有することを大事にしてきたんです」

「選手どうしの関係は敵ではなく目標に向かって高め合う仲間という感じです。そんな魅力をたくさんの人が知って競技人口が広まっていってほしいです」