マレーシア 新型コロナ 感染拡大歯止めかからず

新型コロナウイルスの感染が急速に拡大している東南アジアのうち、マレーシアでは5日、一日の感染者が2万人を超え、これまでで最も多くなりました。感染拡大に歯止めがかからない中「感染対策は失敗だった」として、ムヒディン首相に対して辞任を求める声が高まっています。

マレーシアでは感染力が強い変異ウイルス「デルタ株」の感染が拡大し、5日発表された一日の感染者数は2万596人と初めて2万人を超え、死者も164人に上りました。

感染者数は6日も2万889人と、さらに増加しています。

マレーシア政府は、ことし6月から経済活動や人の移動を厳しく制限する、いわゆるロックダウンを続けていますが、感染の拡大に歯止めがかからない状況となっています。

こうした中、対応にあたるムヒディン首相に対しては、首都クアラルンプールで若者らが辞任を求めて声をあげながら行進するなど、市民の間で批判が高まっています。

クアラルンプールに住む28歳の男性は「感染者が急激に増え、とても深刻だ。感染対策に失敗した政府には失望している」と話していました。

ムヒディン首相に対しては、マハティール前首相ら野党勢力も辞任を求めて圧力をかけていて、包囲網が狭まっています。