「息苦しさ いつまで続くのか…」中等症30代女性 後遺症語る

新型コロナウイルスの感染者数は連日、過去最多の更新が続き、30代以下など若い世代がこのうちの多くを占めています。
若い世代は高齢者と比べると重症化しにくいとされますが、ことし春の感染の第4波の際に中等症で入院した30代の女性は3か月以上たった今も、体を動かすとすぐに息苦しさを感じる後遺症のような症状が続き「いつまで続くのかわからず不安です。若い世代でも感染がどれだけ恐ろしいかを考えて気をつけてほしい」と訴えています。

中等症と診断 10日ほどで退院も…

大阪府に住む30代の女性はことし4月、新型コロナウイルスに感染し脱水や高熱の症状が続き一時、血中の酸素の値が88％と低くなったため病院に入院しました。

肺炎の症状が見られ「中等症」と診断された女性は酸素吸入や点滴を受けるなどして10日ほどで退院できましたが、3か月以上がたった今も体を動かすとすぐに息苦しさを感じる状態が続いています。

息苦しい… 髪の毛も大量に抜ける

女性は
▽子どもの保育園の送り迎えで自転車をこぐと息苦しくなり、自転車に乗れなくなったほか
▽マスクを長時間つけると深く息を吸うことができず、マスクを外しにくい電車にはなかなか乗ることができなくなりました。

さらに、髪の毛が大量に抜けるようになったり、1か月ほど前からは常に焦げくさい臭いを感じたりするようになったといいます。

女性「中等症 軽いものでなく本当にしんどい」

女性は「実際にかかってみると中等症は人としゃべることもできないぐらいしんどいですし、命の危険と隣り合わせといった感じでした。重症の方とかの苦しさは想像できないのですが、中等症もそんなに軽いものではなく本当にしんどかったです。今は息苦しさなどがいつまで続いて、いつ治るのかわからないのが本当に不安です。若い世代でも感染がどれだけ恐ろしいかを考えて気をつけてほしいです」と話しています。

「何らかの症状が残る可能性 この病気の怖さ」

感染を経験した人の後遺症について、リハビリ治療を行っている千里リハビリテーション病院の橋本康子理事長は「新型コロナでは軽症・中等症の人でもすぐ肺炎が起きてしまう。普通のかぜのような感覚を持つのは危険で、何らかの症状が残る可能性もあることこそがこの病気の怖さだ」と話しています。