フランス 3回目のワクチン接種9月から行う方針 高齢者など対象

フランスのマクロン大統領は、新型コロナウイルスのワクチンについて、9月から高齢者など感染のリスクの高い人を対象に3回目の接種を行う方針を示しました。

フランスではワクチンを少なくとも1回接種した人は人口の65%にのぼりますが、変異ウイルスの「デルタ株」が広がり、4日には新たな感染者数が2万8000人を超えました。

フランス南部で休暇中のマクロン大統領は、ワクチン接種をめぐる若者の質問にスマートフォンの自撮りで答える取り組みを続けていて、5日もメッセージを投稿しました。

この中でマクロン大統領は「著しく免疫機能が低下していたり、病気や高齢のために体が弱かったりすると、抗体はより早く失われていく。ウイルスと闘うには追加の接種が必要だ」と述べ、感染リスクの高い人を対象に9月から3回目の接種を行う方針を示しました。

3回目の接種はイスラエルが始めているほか、イギリスやドイツも9月から始める方針を示したのに対し、WHO=世界保健機関は、途上国で接種が進んでいないなどとして、9月末まで行わないよう呼びかけています。

マクロン大統領はこれを念頭に「3回目の接種はすぐにすべての人を対象にするのではなく、とにかく著しく体の弱い人と高齢者だ」と述べ、まずは感染リスクの高い人を対象にすると説明しています。