米バイデン政権 台湾への武器売却決定 中国に対抗する姿勢

アメリカのバイデン政権は、日本円でおよそ820億円に上る武器を台湾に売却することを決めました。台湾への軍事的な圧力を強める中国に対抗するため、武器売却を通じて関与を続ける姿勢を示しています。

アメリカのバイデン政権は4日、40両の「自走砲」と呼ばれる車両に搭載された大砲や関連の装備品など合わせて7億5000万ドル、日本円にしておよそ820億円に上る武器を台湾に売却することを決め、議会に通知したことを明らかにしました。

台湾当局によりますと、バイデン政権が台湾への武器売却を発表するのは、初めてだということです。

前のトランプ政権は、台湾への武器の売却を相次いで決定して中国に圧力を強めたのに対し、中国が対抗措置として武器売却に関わる企業に制裁を実施すると発表するなど、台湾をめぐる米中の対立は激しさを増していました。

このため、バイデン政権の出方が注目されていましたが、今回の決定は、台湾への軍事的な圧力を強める中国に対抗するため、武器売却を通じて関与を続ける姿勢を示した形です。

台湾「大いに歓迎 心から感謝」

これについて、台湾当局は5日朝早くコメントを発表しました。

このうち外交部は「アメリカ政府が台湾の防衛能力を非常に重視するとともに、台湾への武器売却を常態化させるという近年の政策が続くことのあらわれだ。大いに歓迎する」としています。

また、国防部は「今回アメリカ側が売却に同意した武器は地上部隊の即応能力と火力支援能力を向上させ、頼みとなる防衛戦力を形成させることに役立つ。心から感謝する」としています。

中国外務省「断固反対 状況に応じて対抗措置も」

中国外務省は「内政干渉であり、中国の主権と安全上の利益を損ない、台湾独立勢力に誤ったメッセージを送り、両国の関係と台湾海峡の平和と安定を著しく損なうものだ」とするコメントを発表しました。

そのうえで「中国は断固として反対し、状況に応じて対抗措置をとる」としています。