オリンピック 卓球男子団体 日本は3位決定戦へ

東京オリンピックの卓球、男子団体の準決勝で日本はドイツに2対3で敗れて、3位決定戦に回りました。

卓球の団体戦は、ダブルス1試合、シングルス4試合が行われ、先に3勝したチームが勝利となります。
前回のリオデジャネイロ大会のこの種目で銀メダルを獲得している日本は、今大会、2試合に勝って準決勝に臨みました。そして前回の準決勝と同じドイツと対戦しました。

日本は丹羽孝希選手と水谷隼選手のペアが出場した第1試合のダブルスを落とした後、第2試合のシングルスで張本智和選手が今大会のシングルスで銅メダルを獲得しているディミトリー・オフチャロフ選手と対戦しました。

張本選手は第1ゲームを落としましたが、第2ゲームからは持ち味のバックハンドでポイントを重ねて主導権を握り、ゲームカウント3対1で勝ちました。

第3試合のシングルスで水谷選手が敗れた後、第4試合には再び張本選手が出場しました。張本選手は先に2ゲームを奪われ、あとがなくなった第3ゲーム、強烈なフォアハンドを随所で見せて11対5で取りました。
その後も積極的に攻め続けてゲームカウント3対2で逆転勝ちし、日本はドイツに2対2と追いつきました。

最終の第5試合は丹羽選手が今大会のシングルスで敗れたオフチャロフ選手と対戦しました。丹羽選手は試合序盤、鋭い回転をかけたレシーブなどでリードを奪いましたが、相手選手の強力なバックハンドの前に3ゲームを奪われ、ストレートで敗れました。

日本はドイツに2対3で敗れ、3位決定戦に回りました。

3位決定戦は6日に行われ、日本は2大会連続のメダル獲得をかけて韓国と対戦します。

今大会 日本はダブルスを固定せず戦う

卓球の男子団体で日本は6日行われる3位決定戦で2大会連続のメダルを目指すことになりました。

日本は銀メダルを獲得した前回のリオデジャネイロオリンピックを経験している32歳の水谷隼選手と26歳の丹羽孝希選手、それにオリンピック初出場の18歳の張本智和選手の3人が出場しています。

張本選手と丹羽選手は、シングルスではともに4回戦敗退とメダル獲得はなりませんでした。それでも張本選手は「シングルスで1回負けたからといって、すべてが崩れるわけではない。団体戦は違う種目として、またゼロから頑張ろうと思う」と話し、丹羽選手も「大会前からシングルスより団体戦にかける思いのほうが強かった。シングルスに負けてもそこまで落ち込むことなく、団体戦に向けていい準備ができた」と、心機一転、団体戦に臨んでいました。

一方、水谷選手は、伊藤美誠選手とペアを組んだ混合ダブルスで日本卓球界初の金メダルを獲得し、好調を維持したまま団体戦に入り「東京オリンピックが自分にとっての集大成だと思っているので、1試合1試合が自分の最後の試合になると思って、悔いのないプレーをしたい」と意気込んでいました。

今大会、日本はダブルスを固定せず、相手に合わせてペアを決めてきました。1回戦と準決勝では、水谷選手と丹羽選手という世界的にも珍しい左利きの選手どうしがペアを組み、準々決勝では、張本選手と丹羽選手がペアを組んでそれぞれダブルスに出場しました。

準決勝は前回のリオデジャネイロ大会と同じドイツとの対戦になりましたが、敗れて、6日の3位決定戦にまわることになりました。日本は2大会連続のメダルをかけて韓国と対戦します。

水谷「チャンスある中 勝ち切れず悔しい」

第1試合のダブルスと第3試合のシングルスに出場した水谷隼選手は「ダブルスとシングルスどちらもチャンスがある中で勝ち切れなかったのは悔しい。日本としては張本選手が2試合取ってくれて、理想的な展開でしたが、自分が1試合取れなかったのが申し訳ない気持ちだ」と振り返りました。

6日の3位決定戦については「泣いても笑っても最後の一戦なので、すべての力を出し尽くしたい」と話していました。

張本「絶対勝つ気持ちで戦った」

第2試合と第4試合のシングルスで2勝した張本智和選手は「1試合目のダブルスで0対2から追いついてくれて勇気づけられた。自分も相手がメダリストであろうと誰であろうと絶対勝つ気持ちで戦った」と振り返りました。

逆転で勝った4試合目のシングルスについては「自分で途切れさせたくなかったので、なんとか5試合目につなごうというそれだけだった」と話していました。

丹羽 「3位決定戦に向け切り替えたい」

第1試合のダブルスと第5試合のシングルスに出場した丹羽孝希選手はダブルスの試合について「1ゲーム目と2ゲーム目は全然だめだったが、続く2ゲームを取ることができて、最後も競ったが、そこで勝ちきれなかったのが痛かった」と振り返りました。

6日の3位決定戦については「まだ切り替えられないが、あす1日休みがあるので、切り替えたい」と話していました。

【試合経過】

卓球の団体はダブルス1試合、シングルス4試合が行われ、先に3勝したチームが勝利となります。

▽第1試合(ダブルス)
日本は丹羽孝希選手と水谷隼選手のペアが、ドイツのパトリック・フランツィスカ選手とティモ・ボル選手のペアと対戦しゲームカウント2対3で敗れました。
 <日本0-1ドイツ>

▽第2試合(シングルス)
日本は張本智和選手が今大会のシングルスで銅メダルを獲得しているドイツのディミトリー・オフチャロフ選手にゲームカウント3対1で勝ちました。
<日本1-1ドイツ>
▽第3試合(シングルス)
日本は水谷隼選手がドイツのティモ・ボル選手にゲームカウント1対3で敗れました。
<日本1-2ドイツ>

▽第4試合(シングルス)
日本は第4試合のシングルスで張本智和選手が、パトリック・フランツィスカ選手にゲームカウント3対2で勝ちました。
<日本2-2ドイツ>

▽第5試合(シングルス)
日本は丹羽孝希選手がディミトリー・オフチャロフ選手にゲームカウント0対3で敗れました。
<日本2-3ドイツ>

競り負けた日本 3位決定戦に向け明るい兆しも

3時間半におよぶ激闘の末に競り負けた日本。

それでもエースの張本智和選手がシングルスで2勝をあげて復調のきっかけをつかみ、3位決定戦に向けた明るい兆しも見えました。
張本選手は日本が第1試合のダブルスを落とした後の第2試合のシングルスに出場。
相手は今大会の男子シングルスで銅メダルを獲得したディミトリー・オフチャロフ選手でした。

第1ゲームは相手の強烈なショットに押されて落とし、第2ゲーム以降も競り合いとなりました。
しかし張本選手は守りに入らず、最後まで攻めの姿勢を貫きました。
勝負どころでは、相手のサーブに対してバックハンドで独特の回転をかける得意の「チキータ」。

攻撃的なレシーブでポイントを重ねて3ゲームを連取して逆転勝ち。
1勝1敗のタイに戻しました。

しかし日本は、第3試合のシングルスで水谷隼選手が敗れて1勝2敗とあとがなくなります。
この後の第4試合のシングルスに再び出場した張本選手は先に2ゲームを連取され、あと1ゲームを奪われたらチームが敗れる絶体絶命のピンチに追い込まれました。

しかし、張本選手はこの場面でも一歩も引かず、自分から攻める姿勢を見せました。
大会前半に行われた個人戦の男子シングルスでは、競り合いの場面で「負け」が頭をよぎり、弱気になった姿はもうありませんでした。

「チームが苦しい時こそ、恩返しをする気持ちだった。ここで取らなければいつ取るんだという気持ちでプレーした」と、勝負どころのラリーでもボールに食らいつく必死のプレーで3ゲームを連取。

大逆転で勝利し、望みをつなぎました。

最後は丹羽孝希選手が敗れて惜しくも決勝進出を逃した日本ですが、倉嶋洋介監督が「張本のオリンピックが、ようやく最後の最後に始まり出したかなと思った。本当に絶好調になってきた」と話すエースの復調は、2大会連続のメダルがかかる3位決定戦に向けて明るい兆しとなりました。