オリンピック セーリング女子470級 吉田・吉岡ペアも7位入賞

東京オリンピックのセーリングは、女子470級のメダルレースが行われ、日本の吉田愛選手と吉岡美帆選手のペアが、このレースを8位でフィニッシュし、総合成績で7位入賞を果たしました。

吉田・吉岡「感謝でいっぱい」

セーリング女子470級で吉田愛選手と吉岡美帆選手のペアは総合成績で7位となり、オリンピック2大会連続の入賞を果たしました。

レースのあと、吉田選手は「自分たちの今出せる力を出したレースだったので悔しい気持ちもあるが、今やれることはやったという少しすっきりした気持ちです」と振り返りました。

地元でレースができたことについて「たくさんの方に支えられて、こうしてレースができて本当に感謝の気持ちしかありません。私たちにできることはメダルを持って帰ることでしたが、それができなかった。ただきょうは感謝の気持ちで走ってきました」と話していました。

吉岡選手は「スタートも思い切りよく出られてレース中も最後まで諦めずに全力で戦い抜くことができたので、悔しいですが自分たちの実力を出せたと思う。メダルをとることはできなかったが、自分たちなりに精いっぱいやったので、私たちの姿をみて少しでも元気や勇気をもらってくれたらうれしい。私たちは本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と話していました。

今回の東京オリンピックで吉岡選手と組むのは最後のレースにするとしていた吉田選手は、「リオデジャネイロと東京と、長い間ペアをやってきて、吉岡選手は本当に頑張って私についてきてくれて感謝の気持ちです。本当に頑張ったね、ありがとうと伝えたい」と話しました。

これに対して、吉岡選手は「ペアを組んだ当初は何も分からない私でしたが、そこからここまで成長させてくれて本当に感謝しています」と目を潤ませながら話していました。

地元の海で2大会連続の入賞

リオデジャネイロ大会に続く入賞を果たしたセーリング女子470級の吉田愛選手と吉岡美帆選手のペアは、2013年からペアを組んできました。

40歳でかじを取りながら帆を操る「スキッパー」の吉田選手と、30歳でヨットの前に乗って帆を操る「クルー」の吉岡選手は2016年のリオデジャネイロオリンピックで5位入賞、2018年の世界選手権ではオリンピックと世界選手権を通じて日本の女子では初めてとなる金メダルに輝きました。

世界で上位を争える力をつけて臨んだ今回のオリンピックでは、練習拠点としている慣れ親しんだ海で状況の変化を冷静に読んで来ました。

合わせて10レースで行われた予選は、はじめの4レースが終わった時点で10位と出遅れましたが、その翌日に行われた2つのレースでは状況に合わせた的確なレース運びを見せていずれも2位に入り、順位を上げました。

7位で通過したメダルレースはポイントで差をつけられてしまっていたため、メダルには手が届かなかったものの、地元の海で最後まで入賞をねらって粘りのレースを展開しました。