中国 武漢で再び市中感染を確認 当局が全市民にPCR検査開始

新型コロナウイルスの感染拡大が最初に確認された中国の湖北省武漢で、感染拡大を抑え込んだとされる去年5月以降、初めてとなる市中感染が確認され、当局は全市民、1000万人以上を対象にしたPCR検査に乗り出しました。

中国では、江蘇省南京の空港で感染力が強い変異ウイルス「デルタ株」の感染者が確認されてから各地で感染が相次いでいて、中国の保健当局によりますと、先月20日以降、無症状や海外から入国した感染者を除き、新型コロナウイルスの感染者は全国で485人確認されています。

このうち、湖北省武漢では2日と3日の2日間で12人の感染が確認されたということです。

新型コロナウイルスの感染拡大が最初に確認された武漢では、街の封鎖などの措置が取られ、感染拡大を抑え込んだとされていますが、去年5月以降、市中感染が確認されたのは初めてです。

これを受けて武漢市の当局は、1200万人いるとされる全市民を対象にPCR検査に乗り出したほか、人が集まる主要な観光地での入場者数の数を減らすなどの対策を始めています。

武漢での今回の市中感染も「デルタ株」によるものとみられるということで、当局は感染拡大に警戒を強めています。