5月の生活保護申請 前年より増加 感染急拡大で深刻化のおそれ

ことし5月の生活保護の申請件数は1万8000件余りと、前の年の同じ月より増加したことが分かりました。厚生労働省は「新型コロナウイルスの感染が急拡大していて、緊急事態宣言の影響などで状況は深刻化するおそれがある」としています。

厚生労働省によりますと、ことし5月に生活保護が申請された件数は全国で1万8400件で、前の年の同じ月と比べて419件、率にして2.3%増えました。

新型コロナウイルスの影響が続く中、生活保護の申請件数は前の年と比べて、去年9月からことし3月まで7か月連続で増加し、ことし4月は減少していました。

生活保護を受給している世帯は全国で163万8591世帯と、前の年の同じ月と比べて2300世帯余り増えました。

厚生労働省は「ことし5月の申請件数は大幅な増加にはなっていないが、新型コロナウイルスの感染が急拡大し、4回目の緊急事態宣言の影響などで、生活が苦しく追い詰められる人が増えるなど、状況は深刻化するおそれがある」としています。

厚生労働省はホームページで「生活保護の申請は国民の権利です。生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるので、ためらわずにご相談ください」とメッセージを発信しています。