オリンピック 卓球女子団体 日本 決勝進出で銀メダル以上確定

東京オリンピック、卓球の女子団体の準決勝で、日本は香港に3対0で勝って決勝に進出しました。日本は銀メダル以上が確定し、この種目、3大会連続のメダル獲得となります。

先に3勝したチームが勝利

東京オリンピック、大会12日目の3日、卓球の女子団体の準決勝が行われ、日本は香港と対戦しました。

卓球の団体戦は、ダブルス1試合、シングルス4試合が行われ、先に3勝したチームが勝利となります。
第1試合のダブルスには石川佳純選手と平野美宇選手のペアが出場し、息の合ったプレーで3ゲームを連取し、ゲームカウント3対0でストレート勝ちしました。

第2試合のシングルスでは、今大会、混合ダブルスで金メダル、シングルスで銅メダルを獲得した伊藤美誠選手が登場し、杜凱キン選手と対戦しました。

伊藤選手は第1ゲームを取ったあと、第2ゲームは杜選手の粘り強い攻撃に一時は1対8と大きくリードされる展開となり、追い上げましたが9対11で落としました。

このあとしっかり立て直した伊藤選手はするどいショットでコースを突くなど積極的に攻めて第3ゲームは11対1と相手を圧倒し、第4ゲームも取ってゲームカウント3対1で勝ちました。

第3試合のシングルスには平野選手が臨み、第1試合は相手の強いショットに押されてデュースに持ち込まれる展開となりましたが、粘り強く戦い12対10で取りました。

第2ゲーム以降は持ち味の速いテンポの攻撃や強烈なバックハンドで主導権を握って2ゲームを連取してゲームカウント3対0でストレート勝ちし、日本は3対0で香港に勝って決勝進出を決めました。

日本は銀メダル以上が確定し、この種目3大会連続のメダル獲得となりました。
日本はこの種目初の金メダル獲得を目指し、5日の決勝では中国とドイツの勝者と対戦します。

石川「声を掛け合っていいプレーできた」

平野選手とダブルスに出場して勝った石川選手は「最初のダブルスで必ず1勝して、いい形で伊藤選手にまわそうと思っていたので、3対0で勝ててよかった。緊張感はあったが、リラックスして、2人で声を掛け合っていいプレーできた。チーム全員がいいプレーができてうれしいです」と試合を振り返りました。

2012年のロンドン大会以来の決勝進出について「ロンドンは初めてで、今回は金メダルを目指しているので全然違うが、うれしい気持ちがいっぱい。決勝の舞台に立てるのはうれしい」と話していました。

平野「ここからが勝負」

石川選手とのダブルスとシングルスで2勝をあげた平野選手は「ダブルスは大事だと思っていたので、いい形で伊藤選手にまわせてよかった。シングルスもあまり結果を意識しないようにして、勝ち切れてよかった」と話していました。

また、銀メダル以上が確定したことについて「とてもうれしいが、金メダルを目指してやってきたので、ここからが勝負と思って決勝に臨みたい」と意気込みを語りました。

伊藤「決勝の舞台に立てるのはうれしい」

シングルスで勝った伊藤選手は「まずしっかり勝つことできてよかった。1ゲーム目を接戦で取って、2ゲーム目を接戦で取られたが、その後は自分のいい流れを取り戻せたと思う」と試合を振り返りました。

決勝進出について「自分自身、団体戦全勝を目指してやってきているので、相手は決まっていないが、決勝の舞台に立てるのはうれしいし、すごく楽しみで、わくわくしています」と話していました。

3人が自分の役割を果たす

卓球の女子団体で3大会連続のメダルとなる銀メダル以上を決めた日本。

シングルスの代表争いではしのぎを削った3人が力を合わせ、決勝進出を決めました。

日本は1回戦から準決勝までの3試合すべてで、世界ランキング3位の伊藤美誠選手がシングルス2試合に出場するエースポジションを担い、キャプテンの石川佳純選手と平野美宇選手が1試合目のダブルスに出場しています。

石川選手と平野選手はおととし、1年間をかけて競った東京オリンピックのシングルスの代表争いでは終盤まで激しく競り合い、わずかの差で石川選手がシングルスの出場権を獲得しました。

それでも2人は、今大会から団体の1試合目に行われるダブルスがチームの流れを作る重要なカギとなると考え、コンスタントに女子ダブルスで国際大会に出場して連携を深めてきました。

石川選手は今大会、メダルを目指したシングルスでは準々決勝敗退となり、「シングルスはすごく悔しい結果で、プレーとしても満足いくものではなかった。シングルスの悔しさも団体戦にぶつけられるように頑張りたい」と意気込んでいました。

また、団体のみの出場となった平野選手は、前半の日程の個人種目の時には観客席で声援を送り、「試合を見て勉強になったし、会場の雰囲気もすごく味わえた。そうした経験や勉強したことを団体戦に生かせるように頑張りたい」と話し、初めてのオリンピックの舞台に臨みました。

そして、シングルスでは銅メダルを獲得しながらも準決勝で中国選手にストレート負けして悔し涙を流した伊藤選手も「オリンピックは終わっていないという気持ちでしっかりと切り替えて準備ができた。みんなで楽しく試合を乗り越えて、勝ちにいきたい」と話していました。

3人それぞれが自分の役割をしっかりと果たし、チーム一丸となって決勝に進み、銀メダル以上を決めました。

伊藤選手は混合ダブルスでの金メダル、女子シングルスでの銅メダルに続いて、今大会3つめのメダル獲得です。

ロンドン大会で銀メダル、リオデジャネイロ大会では銅メダルだった日本は悲願の金メダルを目指して、5日の決勝で中国とドイツの勝者と対戦します。

「課題」と「克服」 3人の強化策

卓球女子団体で3大会連続のメダルとなる銀メダル以上を決めた日本。
1試合も落とさずに決勝まで勝ち上がった強さの裏には、3人それぞれが自分の課題と向き合い、克服した成果がありました。

【石川の課題:「レシーブ」】
キャプテンの石川佳純選手が強化してきたのはレシーブです。
平野選手とペアを組んで出場する1試合目のダブルスはシングルスと違い、相手のサーブは卓球台の半分の面にしか来ません。コースが限定される分、より攻撃的なレシーブが返せるように練習を積んできました。
3日の準決勝。第1ゲーム、10対2とリードしたところから5連続ポイントを奪われて10対7となり、日本がタイムアウトを取った後のプレーでした。
石川選手は相手のサーブに対して返しづらいコースにレシーブしてミスを誘い、大事な第1ゲームを奪いました。

石川選手
「流れがうまくいかなくなった時にいいレシーブをして、切り替えていくことができて、すごく自信になった。練習してきたことが出せている」

【平野の課題:「緩急」】
その石川選手とダブルスでペアを組むオリンピック初出場の平野美宇選手が意識して取り組んできたのが「緩急」です。「超高速」と呼ばれる速いテンポの攻撃が持ち味の平野選手ですが、ライバルから研究されて速さに慣れられ、思うような結果を残せない時期が続きました。
そのため、速いボールを待つ相手のタイミングを外すため、緩いボールも混ぜる緩急をつけた攻撃に取り組んできました。
準決勝ではダブルスと第3試合のシングルスに出場し、いずれも持ち味の速いボールだけでなく、緩いボールも効果的に使って相手のミスを誘いました。

平野選手
「最近はコースだったり、打つタイミングだったりを意識して練習をしてきた。今までの試合でその成果が、出ていた時も結構あったので、決勝ではもっともっといいプレーしたい」

【伊藤の課題:「ラリー力」】
エースポジションで出場している伊藤美誠選手。伊藤選手は多彩なサーブやレシーブで先手を取る攻撃が持ち味ですが、ラリーに持ち込まれた時に我慢できずにミスすることが多く、「ラリー力」を強化してきました。
準々決勝と準決勝の相手は、いずれも力強いショットが持ち味でラリーに強い選手でしたが、これまでなら粘り負けしていたラリーで相手より1本多く返してポイントする場面も多く、日本のエースとして安定した強さを見せました。

伊藤選手
「ラリーになっても得点ができているので、サーブやレシーブにもしっかりと集中できている。ラリーになっても大丈夫という自信を持ってプレーできている」

3人それぞれの強化が実り、1試合も落とさずに決勝まで進んだ日本。悲願の金メダルまであと1勝です。