ベラルーシ反政権派の男性 遺体で見つかる 殺人事件とみて捜査

ベラルーシのルカシェンコ政権を批判している活動家の男性が、弾圧を逃れるため移り住んでいた隣国、ウクライナで遺体で見つかり、地元の警察は殺人事件とみて捜査しています。

ウクライナの警察などによりますと、首都キエフの公園で3日、ベラルーシ人のビタリー・シショフ氏が遺体で見つかり、警察は現場の状況から殺人事件とみて捜査しています。

シショフ氏は去年8月、ベラルーシのルカシェンコ大統領の退陣を求める大規模な抗議デモに参加するなど、反政権派として活動していました。

そして、去年秋には政権の弾圧を逃れるため隣国、ウクライナに移り住み、同じくウクライナに逃れたベラルーシ人を支援する団体の代表を務めていました。

地元メディアなどはシショフ氏が前日、ランニングに出ると知人に言い残して出かけたまま帰宅しなかったと伝えています。

シショフ氏が代表を務めていた団体はSNS上で「シショフ氏は何者かに監視されていた」と訴えています。

ベラルーシをめぐっては、反政権派の活動家やジャーナリストが隣国のウクライナやリトアニアなどに逃れるケースが相次いでいます。

これに対してルカシェンコ政権はことし5月、リトアニアに向かっていた旅客機をベラルーシに強制着陸させ、搭乗していたジャーナリストを拘束するなど反対派への弾圧を一層強めています。

海外に逃れた反政権派も弾圧

シショフ氏の友人でルカシェンコ政権への抗議活動を続けているユーリー・レベデフ氏がロイター通信のインタビューに応じました。

この中でレベデフ氏は「シショフ氏は『ベラルーシの特務機関の職員が抗議活動のグループの中に潜り込んで活動家などを特定しているので注意が必要だ』と話していた」と述べ、シショフ氏の殺害にはルカシェンコ政権の関係者が関わっているという見方を示しました。

そのうえでレベデフ氏は「ベラルーシの血塗られた独裁政権の犠牲者がまたしても出てしまった。私たちはここウクライナで拳をいっそう強く握りしめる」と述べ、ウクライナを拠点に抗議活動を続ける考えを強調しました。

また代表的な反政権派の1人、チハノフスカヤ氏はSNS上に「私たちに復讐しようとしたり、目撃者を排除して真実を隠そうとしたりする者がいるかぎり、ベラルーシ人は海外にいても安全ではない」と投稿し、ルカシェンコ政権が海外に逃れた反政権派に対しても弾圧の手を伸ばし始めていると非難しました。