オリンピック 男子板飛び込み決勝 6大会出場の寺内は12位

東京オリンピック、男子板飛び込みの決勝で、40歳のベテランで夏のオリンピック6大会出場の寺内健選手は12位でした。

男子板飛び込みは、高さ3メートルの台から飛び板を使って6回の演技を行い、空中姿勢の美しさや入水時にどれだけ水しぶきを抑えられたかなどをもとに合計の得点で競います。

日本からは40歳のベテランで日本選手最多タイとなる夏のオリンピック6大会出場の寺内選手が午後の決勝に臨みました。

寺内選手は2日の予選、3日午前の準決勝と同じ構成で臨み、1回目の演技では準決勝よりも高い得点で12人中、9位につけます。

しかし、3回目の演技で助走が合わず失敗し、最下位に順位を落としました。

その後はベテランの底力を見せ、最終の6回目は持ち味の美しいフォームでこの試合の自身の得点としては最も高い74.40をマークして締めくくり、合計359.70で12位でした。

演技のあと会場の関係者などから拍手が送られ、寺内選手は笑顔で応えていました。

金メダルは中国の謝思※ジョウ選手、銀メダルは中国の王宗源選手、銅メダルはイギリスのジャック・ロー選手でした。

※ジョウは「つちへん」に「易」

レジェンドがこだわった「完成度」

男子板飛び込み決勝で12位だった40歳の寺内健選手。

夏のオリンピックで日本選手最多タイの6大会出場の「飛び込み界のレジェンド」にはあるこだわりがありました。

各国の選手が難易率が高い技を採り入れる中、一貫して難易率の低い技を選択し、「演技の完成度」を求め続けてきたのです。

寺内選手はその理由について「自分にはそれしかとりえがなかった。難易率を上げても点数が見込めない状況が10年続いていたので、こだわるしかなかった」と話しています。

こだわりに裏打ちされた演技は今大会でも披露され、2008年の北京大会以来となるこの種目で3大会ぶりの決勝進出を果たしました。

「場所があるかぎり戦う」覚悟決めて臨んだ決勝

そして「生き様を見せたい」と臨んだ決勝。

「コントロールができなかった」と大きなミスをしたものの、「オリンピックの決勝の舞台は最後かもしれないという思いを乗せて飛んだ」という最後の6回目は、基本に忠実な美しい入水でこだわり続けた完成度の高さを見せました。

演技の直後、会場の選手や関係者はスタンディングオベーションで寺内選手に惜しみない拍手を送りました。

試合のあと、寺内選手は「20代のときであれば、恥ずかしくて去りたいと思うほどだったが、それを受け止め、つらくても目の前にパフォーマンスさせてもらえる場所があるかぎり、戦おうと思った」と覚悟をもって決勝に臨んだことを明かしました。

また、引退も含めた今後については「まだ分からない」と答えました。

飛び込みに向き合い続けた「レジェンド」の東京オリンピックはこれで幕を閉じました。