アストラゼネカのワクチン “宣言”地域に優先配布へ 厚労省

アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省は8月中旬以降、緊急事態宣言が出されている6都府県を優先して、合わせて200万回分近くを上限に配送することを決めました。

アストラゼネカのワクチンは3日に公的な予防接種に追加され、これを受けて厚生労働省は都道府県に第一弾の配分方針を示しました。

それによりますと、緊急事態宣言が出ている東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、沖縄県の6都府県を優先して、8月16日から9月にかけて、順次配送するということです。

配送量は、
▽東京都が57万9500回分
▽神奈川県が39万600回分
▽大阪府が35万7900回分
▽千葉県が30万5600回分
▽埼玉県が25万8700回分
▽沖縄県が5万8000回分を、
それぞれ上限とします。

このほかの道府県にも、それぞれ1000回分を上限に8月23日以降に配送する方針で、配送量は全国で合わせておよそ200万回分になります。

アストラゼネカのワクチンは、極めてまれに血栓が生じるリスクがあるとされていることなどから、原則40歳未満には接種しないことになっていて、ほかのワクチンの成分にアレルギーがある人や、海外ですでにアストラゼネカのワクチンの接種を1回受けた人などが対象になるということです。

厚生労働省は、都道府県に対して、少なくとも1か所は接種場所を設けるとともに、接種を受ける人に有効性と安全性を丁寧に説明して同意を得るよう求めています。

河野規制改革相「必要な所にしっかりと回すことができる」

河野規制改革担当大臣は、記者会見で「高齢の方はワクチン接種の影響だと思うが、かなり重症化する人数も減ってきている。40代や50代の重症化をどう抑えるかという時に、アストラゼネカのワクチンは40代以上に推奨されているので、必要な所にしっかりと回すことができると思う。緊急事態宣言が出されている6都府県に対し、接種の加速化という意味で使いたいという要望があれば、一定の量を上限に出すと伝えている」と述べました。