オリンピック サッカー男子 準決勝 スペイン戦20時キックオフ

東京オリンピック、サッカー男子の日本代表は3日午後8時から、さいたま市で行われる準決勝のスペイン戦に臨みます。日本が勝てば初めての決勝進出となり、過去最高の銀メダル以上が確定します。

2012年のロンドン大会以来、2大会ぶりにベスト4に進出した日本は3日夜、準決勝でスペインと対戦します。

相手のスペインはスペイン1部リーグの強豪・バルセロナでプレーする18歳のペドリ選手をはじめ、足元の技術の高い選手がそろっていて、今大会はここまでの4試合で平均60%を超えるボール支配率を誇ります。

日本は守備の要の冨安健洋選手を累積警告による出場停止で欠くことになりますが、ボールを回しながら得点のチャンスをうかがう相手に対し、キャプテンの吉田麻也選手を中心とした今大会4試合で1失点のディフェンス陣が粘り強く守ることができるかがカギを握ります。

また、先月17日に大会前最後の強化試合でスペインと対戦し、1対1で引き分けていて、この試合で先制点を挙げた堂安律選手や、スペイン1部でプレーし今大会3得点をマークしている20歳の久保建英選手が少ないチャンスを生かすことができるかもポイントです。

日本のサッカー男子はオリンピックでは1968年のメキシコ大会で銅メダルを獲得したのが最高成績で、3日の試合に勝てば初めての決勝進出となり、銀メダル以上が確定します。

試合は午後8時から、さいたま市の埼玉スタジアムで行われます。

スペイン 好選手がそろう優勝候補

スペインは才能あふれる若い選手がそろい、優勝候補に挙げられる力のあるチームです。オリンピックでは1992年のバルセロナ大会で金メダルを獲得した経験があります。

東京オリンピックにはおととし行われた21歳以下のヨーロッパ選手権を制して出場権を獲得しました。

最新の世界ランキングで6位となっている年齢制限のないスペイン代表ですでに活躍している選手も多く、6月から7月まで行われたヨーロッパ選手権ではベスト4に入りました。東京オリンピックのチームには、ヨーロッパ選手権のメンバーのうち6人が入っています。
このうち、もっとも注目を集めるのが18歳のペドリ選手です。卓越したパスセンスを誇るミッドフィルダーで、昨シーズン、スペイン1部リーグの名門、バルセロナで公式戦52試合に出場しました。

またスペイン1部でプレーし、ここまで2得点のフォワードのミケル・オヤルサバル選手や、ドイツ1部で活躍するフォワードでここまで1得点のダニ・オルモ選手なども警戒するべき相手です。

日本は今月17日に東京オリンピック開幕前の最後の強化試合としてスペインと対戦していて、このときは前半に堂安律選手のゴールで先制しましたが、メンバーを大きく入れ替えた後半にペドリ選手のパスを起点に崩されて追いつかれ、1対1で引き分けていました。

予選リーグでは1勝2引き分けで1位通過し、準々決勝ではコートジボワールと対戦して延長戦の末、5対2で勝って準決勝に進んでいました。

3度目の正直で決勝進出なるか

日本のサッカー男子がオリンピックで準決勝に進出したのは3回目です。1968年のメキシコ大会では、この大会で得点王になった釜本邦茂さんを擁して準決勝に進み、ハンガリーと対戦しましたが、0対5で敗れました。
そして3位決定戦ではメキシコと対戦し、釜本さんの2ゴールで2対0で勝ち、銅メダルを獲得しました。これがオリンピックでの日本の過去最高の成績です。
2回目は2012年のロンドン大会です。このときは予選リーグの初戦で優勝候補のスペインを破って勢いに乗り、準決勝まで勝ち進んでメキシコと対戦しました。今大会でもオーバーエイジ枠でメンバー入りしているキャプテンの吉田麻也選手と酒井宏樹選手が出場し、前半12分に大津祐樹選手のゴールで先制しましたが、その後3点を奪われて逆転負けを喫し、決勝進出を逃しました。このあとの3位決定戦でも、韓国に敗れてメダル獲得はなりませんでした。

メキシコとはロンドン大会の前の最後の強化試合で対戦していて、2対1で勝ちましたが、本番では敗れました。東京オリンピックでも大会前最後の強化試合として準決勝の相手、スペインと対戦して1対1で引き分けています。

吉田選手は「あのときと同じ思いをしたくない。経験を伝えるのが僕の役目だと思うので、チームを前にプッシュできるように気を引き締めてやっていきたい」と話していました。

釜本さん「新しい歴史を作っていくことが若い人の宿命」

オリンピックのサッカー男子で、日本が初めて準決勝に進み銅メダルを獲得した1968年のメキシコ大会でエースストライカーとして活躍した釜本邦茂さんが3日夜、東京大会の準決勝でスペインと対戦する今の代表チームに「新しい歴史を作っていくことが若い人たちの宿命だ」と期待を寄せました。

釜本さんは3日、NHKの取材に応じ、日本代表の戦いぶりについて「24歳以下の選手の力、それからオーバーエイジの3人の力を集めたチームとして非常にうまくいっている。具体的には攻守の切り替えがうまくいっていて、それが守備を安定させている。ヨーロッパや南米の強豪がそろう中、ここまで勝ち上がってきたのは選手が持っているものを発揮したからだ」と評価しました。

釜本さんは、メキシコ大会で7得点をあげて得点王になり、日本の銅メダル獲得に貢献しましたが準決勝では、その後金メダルを獲得するハンガリーに0対5で完敗しています。

勝てばメダルが確定する準決勝に臨む心構えについては、「僕らの時は下馬評で日本が決勝にいくとは誰も言わなかった。相手も強くて悔しさも出なかった」と当時を振り返ったうえで、「メダルをとるということばかりを考えると硬くなる。日本のチームの良さは何なのかそれを忘れずにやることが大事だ」と話しました。

また、対戦するスペインについては、「得点はたくさんとっているけど失点もたくさんある。どれくらいのチャンスを作るかチャンスが来たときに点を決めるかどうか。久保選手がどれぐらいできるかが鍵になる」と攻略のポイントをあげました。

そのうえで「メキシコ大会の銅メダルはいちばん最初にメダルをとったのだからそれはそれとしてだが、それから53年たっている。新しい歴史を作っていくことが若い人たちの宿命だ。世界はどこも進歩してあがっていくわけだから日本も強いチームになってほしい」と期待を寄せました。