【ここに注目】アーティスティックスイミング

アーティスティックスイミングは、2018年にシンクロナイズドスイミングから名称が変更されたあと今回が初めてのオリンピックとなります。

日本の印象を左右するデュエット

日本は指導歴40年以上、10大会目のオリンピックの井村雅代監督が演技だけでなく使用する楽曲や衣装、メイクなどあらゆる要素を考え抜きチームとデュエットともに2大会連続のメダル獲得を目指します。
2人で泳ぐ「デュエット」のペアは、エースの乾友紀子選手(3大会連続の出場)と吉田萌選手(初出場)です。
吉田選手は国内大会で目立った実績がありませんでしたが、井村監督に抜てきされ、朝5時半からのマンツーマンの特訓で急成長しました。
競技初日に行われるフリールーティンは今大会の日本チーム全体の審査員の印象を左右する重要な演技と位置づけられています。
テーマは「進化」。
コンテンポラリーダンスの指導を受けた2人は斬新なロボットダンスと豊かな表情の変化でロボットが人間に進化する様子を表現し、ラストは親指を立てる「いいね」ポーズで締めくくります。
規定された動きを入れるテクニカルルーティンはテーマが「忍者」。バーチャルアイドルの初音ミクの歌声を取り入れた曲で、現代の忍者を軽やかに演じます。

日本が目指す“完璧な同調性”

8人で泳ぐ「チーム」は団体競技ならでは同調性や、「ジャンパー」と呼ばれる選手が高く宙を舞うリフト技が見どころです。
日本のテクニカルルーティンのテーマは「空手」。
井村監督は地元開催の東京オリンピックに満を持して銀メダルを獲得した2000年シドニー大会と同じ空手をテーマに選びました。
選手たちは空手の師範から2年間、突きや蹴りなどの型を教わりました。
水中に飛び込む前の陸上動作では一糸乱れぬ「礼」や鋭い「突き」で会場の空気を一変させます。
競技の最後を締めくくるフリールーティンは「祭」がテーマです。
見る人を祭りのような熱気に引き込むため、アップテンポな曲調に数多くの足技を詰め込む難しい構成となっています。
選手たちは4分間を演じきるため、バイクトレーニングや呼吸を制限して泳ぐ過酷な練習を積み重ね、心肺機能や持久力を強化してきました。

演技のラストは使用曲を長年担当している作曲家の大沢みずほさんがNHK「チコちゃんに叱られる!」で拍子を話題にした放送回を見てヒントを得たという関東一丁締めで締めくくります。