“デルタ株「水ぼうそう」と同程度の感染力か” 米CDC内部資料

アメリカのCDC=疾病対策センターが変異ウイルスの「デルタ株」について、「水ぼうそう」と同じ程度の感染力の可能性があるとする内部資料をまとめていたことが分かりました。

アメリカの複数のメディアは、変異した新型コロナウイルスのデルタ株について感染力や重症化のリスクなどをまとめたCDCの内部資料を先月入手し、公開しました。

内部資料では、デルタ株の感染力について1人の患者が平均5人から9.5人程度に感染させる可能性があるとしていて、従来のウイルスの平均1.5人から3.5人程度に比べ高くなっていると推定しています。

また、感染力が極めて強いとされる水ぼうそうの場合は、1人の患者から平均8.5人程度に感染させるとしたうえで、デルタ株は「水ぼうそうと同程度の感染力」の可能性があるとしています。

さらに、デルタ株に感染すると、重症化したり死亡したりするリスクが高くなるとする各国の研究結果や、ワクチン接種を終えた人でも接種をしていない人と同じように感染を広げる可能性を示す研究結果が示され、「戦いの局面は変わった。ワクチンの効果は高いが、接種した人にも追加の対策を呼びかけるべきだ」と結論づけています。

CDCは先月、これまでの指針を変更してワクチンの接種を終えた人にも屋内でのマスクの着用を求めるなど、デルタ株の感染拡大に対して警戒するよう繰り返し呼びかけています。