京都 清水寺 東日本大震災の犠牲者 追悼する風鈴

京都市の清水寺では毎年、暑さが厳しいこの時期に東日本大震災の犠牲者を追悼するために岩手県の伝統工芸品の風鈴が飾りつけられていて、ことしは新型コロナの収束を願うメッセージとともに涼しい音色を響かせています。

清水寺では毎年、京都府内に住む岩手県出身者などでつくるグループが岩手の伝統工芸品、「南部鉄器」で作られた風鈴を飾りつけています。

ことしは、本堂に続く回廊などに直径5センチほどの鐘の形をした緑色や青色の風鈴、およそ500個を、願いごとが書かれた短冊とともに飾りつけました。

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、「コロナで震災復興が遅れているが、早く復興することを心から願う」とか、「コロナが早く収束し、元の生活に戻れるように」などといったメッセージが見られました。

訪れた人たちは、風に揺れる短冊の文字を目で追いながら、境内に響く涼しい音色に耳を澄ませていました。

50代の女性は、「風鈴の音を聞いて、暑さや疲れが吹っ飛びました。コロナが早く収束し、日本中を行き来できる日が早く来てほしいです」と話していました。

この風鈴は、8月末まで飾られる予定です。