オリンピック 野球 日本 追い求めた攻撃の形で主導権渡さず

東京オリンピックの野球で、日本は予選リーグ第2戦でメキシコに7対4で勝って2連勝。グループAを1位で通過し、準々決勝に進みました。
稲葉篤紀監督が4年前に就任してから追い求めてきた「機動力とホームラン」での得点で、試合の主導権を渡しませんでした。

ホームランを重視

稲葉監督は仙台での直前合宿中、ソフトボールの日本代表の戦いをテレビ中継で見つめていました。

そして、ホームランによる得点で勝ち続けていったことについて「野球と通じるものがある。機動力だけではなかなか勝っていけない。国際大会ではホームランは大事だと思う。やはりスピードとパワーだ」と納得した表情で語っていました。

“スピード&パワー”は、稲葉監督が4年前に就任して以降、一貫したチーム作りのテーマでした。国際大会では、なかなか連打は出ない。だからこそ、ひと振りで試合を動かすホームランがオリンピックでは必要になると考えたのです。
31日のメキシコ戦では、4回の山田哲人選手のスリーラン、7回の坂本勇人選手のソロが勝利を引き寄せる貴重な追加点となりました。

試合後、稲葉監督は「ホームランは大事にしている部分。山田選手はチームに勇気を与えるいいホームランだった。坂本選手もいいところで打ってくれた」と2人をねぎらいました。

機動力も存分に

さらに2人は走塁でも見せました。

山田選手はこの試合2つの盗塁を決め、相手バッテリーを揺さぶり続けました。坂本選手は同点で迎えた3回1アウト一塁三塁、三塁ランナーだった場面。ピッチャーゴロで相手が打球処理にもたつくのを見るや、ヘッドスライディングで、すかさずホームに突入。勝ち越しの得点となりました。

稲葉監督は「いい判断だった。あの判断はなかなかできない。相手の隙を突くようにしっかり準備してくれている」と満足そうに振り返りました。

指揮官が追い求めてきたスピード&パワーがオリンピックの舞台で存分に発揮されました。

1位通過がもたらすものは

今回のオリンピックは予選リーグでの敗退はなく、すべてのチームが決勝トーナメントに進む特殊な大会方式で行われています。

しかし予選リーグのグループを2位か3位で通過した場合は、休みなく8月1日が決勝トーナメント1回戦。

勝ち上がり次第ではさらに試合が続き、最も多い場合は6日連続で試合が組まれる可能性がありました。

日本はグループAを1位通過したことで8月1日は試合がなくなり、2日夜の準々決勝に進むことになりました。そこで勝てば、さらに1日空いて4日夜の準決勝に進みます。

1位通過したことで決勝トーナメントは有利な日程となり、稲葉監督は「時間がゆっくりとれるし、ナイトゲームだと涼しくなるので、ふだん通りの感じになっていくのではないか」と明るい表情で次を見据えました。