東京都内のクリニック 患者増加に危機感 陽性率も上昇

新型コロナウイルスの感染が急拡大している東京都内のクリニックでは、増加する患者の対応に追われています。

このうち東京・立川市のクリニックには、今月下旬以降、発熱などを訴える患者が平均で1日に20人余り訪れています。

上旬に比べると4割増えているということです。

PCR検査の陽性率も上昇しています。

今月下旬の平均はおよそ31%と、上旬を19ポイント上回っているということです。

2人の医師が常駐していますが、診察やワクチン接種などの業務に加え、検査結果の説明や保健所への連絡にも追われ、出勤時間を早めてどうにか対応しているということです。

また、新宿にある系列のクリニックでも、今月下旬になって、上旬の5倍近い患者が訪れるようになりました。

常駐する医師は1人ですが、多い日で36人の患者が訪れ、このうち27人が陽性だったということです。

ナビタスクリニックの理事長を務める久住英二医師は「陽性率が急激に上昇しているという実感がある。この勢いで来週に今の倍、その倍という感じで感染が増えてくると、検査が追いつかなくなる」と危機感をあらわにしています。

そのうえで、「これまでは感染しなかった通勤や通学しかしていないような人たちが陽性になっている。若い人は重症化しないと言われているが、高熱も出るし、せきが長引いて頭が割れるように痛むこともある。においや味が分からなくなる症状は何か月も続くので、生活にも大きな支障が出てしまう。ワクチンが若い人にも届くとされる秋ごろまでは人に会うのを控えるなど対策を続けてほしい」と話しています。