東京都 ワクチン約1600回分を廃棄 保管温度を適切に管理できず

東京都は、都庁舎に設けた大規模接種会場で新型コロナウイルスのワクチンの保管温度を適切に管理できなかったため、およそ1600回分を廃棄したと発表しました。

都によりますと、廃棄されたのは都庁第一本庁舎の「南展望室」に、都が設けた大規模接種会場で30日使用する予定だったモデルナのワクチンです。

30日朝、薬剤師が2000回分余りのワクチンを保管していた冷蔵庫の温度を確認したところ、設定した3度を大幅に超える17度以上になっていたということです。

都によると、ワクチンは冷蔵庫の温度が9度を超えると使用期限が12時間以内になります。

このため、都は、30日の日中、使用期限を迎える前に接種を進めましたが、期限を過ぎてしまった1644回分は廃棄したということです。

都は、冷蔵庫の温度が上がった原因を調べています。

この会場では、学校の教職員や、飲食店などで感染防止対策を担う責任者などおよそ5万人が2回接種する計画ですが、都は、予約が入っている分のワクチンは確保しているため、今後の影響はないとしています。

都は「ワクチンの不足が指摘される中で大量の廃棄になったことを反省している。夜間も警備スタッフが温度を確認するなどして再発防止に努める」としています。