新型コロナ 11都道府県5指標7項目(28日現在)

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、感染状況を示す4つのステージのうちどのステージにあるか判断するための指標として「医療のひっ迫具合」、「療養者数」、「PCR検査の陽性率」、「新規感染者数」、「感染経路が不明な人の割合」の5つを示しています。
このうち「医療のひっ迫具合」は「病床使用率」、「入院率」、「重症者用病床の使用率」の3つの項目があります。

内閣官房のまとめによりますと、28日時点で「緊急事態宣言」が出されている東京都と沖縄県、「まん延防止等重点措置」が適用されている4府県、7月11日まで「まん延防止等重点措置」が適用されていた5道府県の合わせて11都道府県のうち、1都1府4県で最も深刻な「ステージ4」に相当する項目が複数あります。
(※東京・沖縄・埼玉・千葉・神奈川・大阪の1都1府4県)。

なお、病床関連の指標については、自治体の中にはすぐに受け入れることができる「即応病床数」などをもとに、異なる値を公表しているところもあります。

1-1医療ひっ迫/病床使用率

まず医療のひっ迫具合です。
病床使用率は
「ステージ3」が20%以上、
「ステージ4」は50%以上が目安です。

病床全体の使用率は、
▽東京都で47%、
▽沖縄県で57%、
▽埼玉県で53%、
▽千葉県で48%、
▽神奈川県で43%、
▽大阪府で26%、
▽北海道で19%、
▽愛知県で14%、
▽京都府で40%、
▽兵庫県で28%、
▽福岡県で16%です。

1-2医療ひっ迫/入院率

入院率は
「ステージ3」が40%以下、
「ステージ4」が25%以下が目安です。

入院率は、
▽東京都で18%、
▽沖縄県で23%、
▽埼玉県は適用外、
▽千葉県は適用外、
▽神奈川県は適用外、
▽大阪府で18%、
▽北海道で31%、
▽愛知県は適用外、
▽京都府は適用外、
▽兵庫県は適用外、
▽福岡県も適用外です。

「適用外」については、文末を参照してください。

1-3医療ひっ迫/重症者

重症者の病床使用率は
「ステージ3」が20%以上、
「ステージ4」は50%以上が目安です。

重症者用の病床使用率は、
▽東京都で64%、
▽沖縄県で71%、
▽埼玉県で30%、
▽千葉県で24%、
▽神奈川県で30%、
▽大阪府で13%、
▽北海道で3%、
▽愛知県で5%、
▽京都府で9%、
▽兵庫県で14%、
▽福岡県で4%です。

2 療養者数

続いて療養者数は、
人口10万人当たり「ステージ3」が20人以上、
「ステージ4」は30人以上が目安です。

▽東京都で117人、
▽沖縄県で119人、
▽埼玉県で72人、
▽千葉県で51人、
▽神奈川県で50人、
▽大阪府で51人、
▽北海道で24人、
▽愛知県で15人、
▽京都府で21人、
▽兵庫県で19人、
▽福岡県で26人でした。

3 検査陽性率

最近1週間のPCR検査などの陽性率です。
「ステージ3」が5%以上、
「ステージ4」が10%以上が目安です。

▽東京都で16.9%、
▽沖縄県で9.0%、
▽埼玉県で9.4%、
▽※千葉県で10.0%、
▽神奈川県で16.0%、
▽大阪府で4.7%、
▽北海道で5.8%、
▽愛知県で2.6%、
▽京都府で7.5%、
▽兵庫県で8.4%、
▽福岡県で6.5%となっています。

※千葉県は「9.9%」を四捨五入した数値です。

4 新規感染者数

人口10万人当たりの直近1週間の新規感染者は
「ステージ3」が15人以上、
「ステージ4」は25人以上が目安です。

▽東京都で98人、
▽沖縄県で95人、
▽埼玉県で49人、
▽千葉県で44人、
▽神奈川県で51人、
▽大阪府で40人、
▽北海道で18人、
▽愛知県で12人、
▽京都府で23人、
▽兵庫県で18人、
▽福岡県で27人となっています。

5 感染経路不明者の割合

最後に感染経路が不明な人の割合です。
目安の値は「ステージ3」、「ステージ4」ともに50%です。

▽東京都で64%、
▽沖縄県で53%、
▽埼玉県で52%、
▽千葉県で64%、
▽神奈川県で65%、
▽大阪府で66%、
▽※北海道で50%、
▽愛知県で55%、
▽※京都府で50%、
▽兵庫県で60%、
▽福岡県は58%となっています。

※北海道は「49.5%」、
※京都府は「49.6%」を四捨五入した数値です。

入院率の「適用外」について

指標として新たに採用された「入院率」は、すべての療養者に占める入院できている人の割合です。

新型コロナウイルスの患者が増加すると本来は入院する必要があるのに入院できずに自宅や施設で療養する人が増えることから、「入院率」は数値が低いほど、受け入れることができない患者が増えている、つまり医療がひっ迫している可能性があることになります。

ただ、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は以下の場合には適用されないとしています。

▽療養者数が、人口10万人当たり10人未満の場合。
▽新規陽性者数のうち入院が必要な人が発生届の翌日までに入院できている場合です。
こうした自治体についてはステージの判断は行われません。