成田空港 来日選手と一般客分離「守られない事例」 パラへ検証

東京オリンピックで来日した選手たちと一般の利用客を分離する感染対策について、成田空港会社は「分離が守られない事例もあった」として、来月のパラリンピックに向けて関係機関と検証する考えを示しました。

成田空港では、選手たちと一般の利用客を分離する感染対策について、大会の組織委員会などが、選手たちの待ち時間を短縮するため、ウイルス検査の結果が出る前に入国手続きを行う措置をとりました。

このため、ロビーなどで一般の利用客と接近する場面が相次ぎ、利用客から不安を訴える声があがっていました。

これについて、成田空港会社の田村明比古社長は記者会見で「一般の利用客などの安全確保や、大会関係者のスムーズな受け入れに努力してきたが、いろいろな事象が起きていた。大会組織委員会のスタッフが誘導してほかの利用客などと分離させるという条件が、守られない事例もあった」と述べました。

そのうえで、来月中旬にピークを迎えるパラリンピックの選手団の入国については「動線のスペースを健常者よりも広くとらなくてはいけない課題もある。オリンピックの経験を踏まえて、受け入れに万全を期したい」として、関係機関と検証を進めていく考えを示しました。