オリンピック ウエイトリフティング男子73キロ級 宮本昌典7位

東京オリンピック、ウエイトリフティングの男子73キロ級で、宮本昌典選手は前半のスナッチが147キロ、後半のジャークが188キロの合計335キロで7位でした。

宮本「自分の記録さえ出していれば...」

宮本昌典選手は涙を流しながらインタビューに応じ「自分の記録さえ出していればメダルに届いていたのに本当に悔しい。1か月前に体調を崩してコンディションがガタガタの状態で、なんとか調整してきた。まだまだ未熟なところがあるのでパリオリンピックではもっと強くなった姿で舞台に立ちたい」と話していました。

「金言」を胸に3年後 パリの舞台へ

大舞台にコンディションを合わせることの難しさ。そのことを痛感させられた初のオリンピックとなりました。

宮本選手はメダルを期待されながら7位。銅メダルまでは7キロ差でした。この7キロの差。宮本選手が本来の実力を出し切れば埋めるのは十分、可能な数字でした。
宮本選手の自己ベスト、345キロに対して今回、銅メダルを獲得した選手の記録は3キロ軽い342キロ。

「自分の記録さえ出していればメダルに届いていたのに」

試合の直後、宮本選手は涙を流しながら、オリンピックで自分の力を発揮しきれなかった悔しさを口にしました。

この日の試技。滑り止めの粉をつける際、常に自分に言い聞かせていたことばがありました。

「侮るな、焦るな」

このことばを送ったのは宮本選手を指導する81歳の三宅義信さん。前回の東京大会で日本選手団の金メダル第1号となった日本ウエイトリフティング界の“レジェンド”です。

宮本選手が記録を伸ばし続けても決して甘いことばをかけることがない三宅さん。宮本選手について「60年に1人の選手」とその才能にほれ込んでいるからです。

三宅さんの「侮るな、焦るな」ということばの真意は、「万全のコンディションで目標とする舞台に立つことが何よりも大事」という思いにあります。

残念ながら宮本選手は、そのコンディション調整がうまくいきませんでした。今大会の1か月ほど前に体調を崩してしまい思うような調整ができなかったのです。

くしくも金メダルを獲得した三宅さんと同じ24歳で同じ東京の舞台に立った宮本選手ですが、結果を残せなかった代わりに大きな教訓を得た形となりました。

その教訓を忘れず、三宅さんの「金言」を胸に持ち続けて3年後のパリの舞台に立った時。

その時こそ、三宅さんへの恩返しが実現する時になるのだと思います。