非正規雇用の“無期転換ルール” 希望27%余 周知不十分か

非正規雇用で働く人が同じ企業で5年を超えて働いた場合、契約期間の定めのない雇用に切り替える「無期転換ルール」について、厚生労働省が初めて実態調査を行った結果、実際に希望した人は27%余りでした。厚生労働省は「周知が十分でない可能性があり対策を検討したい」としています。

「無期転換ルール」は、非正規雇用で働く人が1年や半年などの契約を更新し、同じ企業で5年を超えて働いた場合、本人が希望すれば企業に対して期間の定めがない無期雇用への切り替えを義務づけるものです。

2018年4月から無期雇用への切り替えが始まっていて、厚生労働省は初めて実態調査を行い、企業などの5662の事業所から回答を得ました。

それによりますと、5年を超えて働いた人のうち、このルールに基づいて企業に対して無期雇用への切り替えを希望したのは27.8%でした。

雇用の安定を目的としたこのルールについて、働く人たちはどう考えているのか、調査では非正規雇用などで働く6668人からも回答を得ました。

「無期転換ルール」の認知度を調べた結果、
▽「何も知らない」「聞いたことがない」と答えた人が最も多く、39.9%
▽「知っている内容がある」が38.5%
▽「名称は聞いたことがある」が17.8%でした。

厚生労働省は「職場で説明しない企業があるなど、周知が十分でない可能性があり対策を検討したい」としています。

無期雇用 切り替え希望は18.9%

「無期転換ルール」の実態調査では、非正規雇用で働く人などに無期雇用への切り替えについて聞いたところ、
▽「希望する」が18.9%
▽「希望しない」が22.6%
▽「わからない」が53.6%に上りました。

無期雇用を希望する理由を複数回答で聞いたところ、
▽「雇用の不安がなくなる」が81.2%
▽「長期的なキャリア形成の見通しや将来的な生活設計が立てやすい」が55.6%でした。

一方、希望しない理由では、
▽「高齢だから」「定年後の再雇用者だから」が40.2%
▽「現状に不満はないから」が30.2%でした。

また、無期雇用に切り替わった人に、業務量や労働条件をたずねたところ、
▽「変化なし」が78.1%となっています。

厚生労働省は「無期雇用への転換に合わせて本人の希望に応じて業務量や労働条件などを見直し、それに合わせて待遇改善を進めるべきだという指摘も出ている。必要な取り組みを検討したい」としています