オリンピック 競泳 本多灯が銀メダル 男子200mバタフライ

東京オリンピック、競泳男子200メートルバタフライの決勝で、本多灯選手が1分53秒73でフィニッシュし、銀メダルを獲得しました。

本多選手は神奈川県出身の19歳、力強いキックと終盤の追い上げが持ち味で、去年12月の日本選手権で初優勝、ことし7月にはこの種目で自己ベストを更新するなど、着実に力をつけてきた成長株です。

28日の決勝では、序盤から積極的な泳ぎを見せてトップ争いに加わると、最後のターンを4位で折り返し、そのまま自己ベスト更新する会心の泳ぎで、1分53秒73をマークし、銀メダルを獲得しました。

オリンピックのこの種目で日本選手がメダルを獲得するのは、2004年のアテネ大会から5大会連続です。

金メダルはハンガリーのクリシュトフ・ミラーク選手、銅メダルはイタリアのフェデリコ・ブルディッソ選手でした。

「思いどおりのすごくよいレース」

本多選手は「前半は落ち着いて行けて、後半ふんばるだけだったので、思いどおりのすごくよいレースができました。銀メダルがとれてすごくうれしいです」と喜びを爆発させました。

そして「緊張していたが、楽しむことが大事だと思っていたので、入場から誰よりも楽しそうにやりきりました。この種目で日本のメダルを途切れさせないようにしたかったので、本当によかったです」と終始笑顔でした。

平井監督「きょうは余裕が」

日本代表の平井伯昌監督は、本多選手について「初代表がオリンピックで、予選と準決勝はかたいかなと思ったが、きょうは余裕がすごくみられた。みんなの応援が彼に乗り移ってリラックスできたのかなと思う。すばらしいレースだった」と19歳のメダリストをたたえました。

急成長 19歳の新星

19歳の大学生、本多選手は、初出場となったオリンピックで、今大会、競泳の男子選手では初めてとなるメダルをもたらしました。

本多選手の成長のきっかけは「憧れでありライバル」と話す、瀬戸大也選手の存在でした。
おととし、ヨーロッパの国際大会で初めて話す機会があったといい、結果を出し続ける瀬戸選手の姿に刺激を受け、練習に打ち込んできました。

ことし4月、競泳の日本選手権の決勝では瀬戸選手と競い合い、自己ベストを更新して優勝。東京オリンピック代表内定を決めました。
このとき「うれしいけれど、ねらっていたタイムに届かず悔しい」と冷静に受け止め「日本中、世界中を『あっ』と驚かせるようなレースをしていきたいなと思っています」と、すでに先を見据えていました。

その後、ことし6月のジャパンオープン、先月に神奈川県相模原市で行われた大会で、立て続けに自己ベストを更新。タイムは1分54秒23と、その時点の世界ランキングで2位に当たる好記録でした。

急速に成長を遂げる本多選手に対し、日本代表の平井伯昌監督は「チームとしては上がり馬がいると、すごくうれしいわけです。監督としては大変ありがたい」と大きな期待を寄せていました。

本多選手は27日の準決勝でベストから1秒余り遅い1分55秒31と、全体8位での決勝進出となり「ベストをねらって泳いでいたので、すごく悔しかった。隣の選手に泳ぎを合わせてしまい、そのままレースが終わってしまった」と反省を口にしていました。それでも最後には「メダルをとり続けている種目なので、表彰台に必ず登れるように。行けないことはない」と力強く答えていました。

憧れの瀬戸選手が準決勝で敗れ、今大会、男子としては初の決勝レースとなった本多選手。期待を一身に受けて重圧がかかる中、19歳の新星は持ち前のラスト50メートルの強さを見せ、宣言どおり日本中、世界中を「あっ」と驚かせました。