北朝鮮キム総書記 核兵器保有言及せず 対外関係改善に乗り出し

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記は朝鮮戦争でアメリカに勝利した記念日と位置づける27日演説を行いましたが、去年言及した核兵器の保有には触れませんでした。韓国メディアは北朝鮮が対外関係の改善に乗り出す中で刺激的な発言を避けたと伝えています。

28日付けの朝鮮労働党の機関紙・労働新聞はキム・ジョンウン総書記が27日、退役軍人の大会で演説したと伝えました。

この中でキム総書記は「世界的な保健危機と長期的な封鎖による困難で戦争状態に劣らない試練のときだ」と述べ、新型コロナウイルスの影響や国連安全保障理事会による制裁で経済が打撃を受ける中で内部の結束を呼びかけました。

北朝鮮では27日は朝鮮戦争でアメリカに勝利した「戦勝記念日」と位置づけられています。

キム総書記は去年の記念日の演説では「自衛的な核抑止力によってこの地に戦争はなくなった」として核兵器の保有を続ける姿勢を強調しましたが、ことしは核について触れませんでした。

これについて韓国の通信社・連合ニュースは、北朝鮮が1年余り遮断していた韓国との連絡ルートを復旧するなど対外関係の改善に乗り出す中で刺激的な発言を避けたと伝えています。

一方、韓国は毎年8月にアメリカと行っている合同軍事演習について日程や規模などで調整を続けていて、演習の中止を求めている北朝鮮は米韓の出方を注視しているものとみられます。