あす「土用のうしの日」 “巣ごもり需要”に対応の動き

新型コロナウイルスの感染拡大で外食を控える人が多い中、28日の「土用のうしの日」に向けて、うなぎを扱う小売店や輸入業者では売り方に工夫をこらすことでいわゆる「巣ごもり需要」に対応する動きが出ています。

流通大手のイオンは、傘下のスーパーで販売するうなぎのかば焼きについて、一般的なものより80グラムほど重い1パック当たり200グラム以上ある商品の品揃えを増やしています。

供給量の増加で、うなぎの価格が去年より安くなっていることからボリューム感を出すことで家族とともに自宅でうなぎを食べる人たちの需要を取り込むねらいです。

また、外食大手向けに中国産のうなぎを加工して販売する東京 千代田区の会社では、感染拡大で取引先の販売が落ち込む中、持ち帰り需要などに対応しようと自前の通販サイトを活用しています。

このサイトは、自社で扱っているかば焼きや白焼きなどの販路を中小の飲食店向けに広げようと、ことし4月に立ち上げましたが、今月に入り土用のうしの日に向けて、うな丼などのメニューを提供したいという居酒屋などからの注文が増えているということです。

サイトの運営会社の戸田育男営業本部長は「テイクアウトや宅配に活路を見いだす飲食店への販売を強化したい」と話していて、コロナ禍のことしのうなぎ商戦では「巣ごもり需要」への対応が焦点となっています。

ことしは漁獲量が持ち直し価格も値下がり

国内で養殖されるウナギをめぐっては一時、稚魚の漁獲量が大きく落ち込んで高値となりましたが、ことしは漁獲量が持ち直し、価格も値下がりしています。

国産のウナギのほとんどは例年、11月から翌年の4月までに漁獲された稚魚を養殖したものです。

水産庁によりますと、去年の11月からことしの4月末までに日本や中国、台湾などで漁獲され、国内で養殖されたウナギの稚魚の量は18.3トンでした。

これは、前の年と比べて(2019~20年)2トン近く減ったものの、国内の不漁で高値となった3年前や2年前との比較では2割ほど増えていて、過去5年間の平均的な水準まで持ち直しています。

こうしたことから、養殖業者で作る「日本養鰻漁業協同組合連合会」によりますと、先月の出荷価格は1キロ当たりおよそ3500円で、去年の同じ月に比べて15%ほど安くなっています。

また、総務省の調査でも、先月のうなぎのかば焼きの小売価格は東京23区の平均で100グラム当たり1152円と去年の同じ時期より5%近く安くなっていて、消費者にとってはやや買い求めやすくなっています。