「黒い雨」裁判 上告断念求める署名 原告が市と県に提出 広島

広島に原爆が投下された直後に放射性物質を含むいわゆる「黒い雨」を浴びて健康被害を受けたと住民などが訴えた裁判で、広島高等裁判所が原告全員を被爆者と認めたことを受けて、原告たちが上告をしないよう求める8400人余りの署名を広島市と広島県に提出しました。

広島市や周辺自治体に住む住民やその遺族合わせて84人が昭和20年、原爆が投下された直後に降ったいわゆる「黒い雨」を浴び健康被害を受けたと訴えた裁判で、広島高等裁判所は今月14日、1審に続いて原告の住民全員を法律で定める被爆者と認め、広島市と広島県に対し被爆者健康手帳を交付するよう命じました。

28日の上告期限を前に26日、高野正明原告団長など4人が広島市役所と広島県庁を訪れ、インターネットなどで集めた上告しないよう求める8440人の署名を提出しました。

署名を受け取った広島市原爆被害対策部の宍戸千穂援護課長は、「黒い雨を浴びたすべての方が救済されるよう国に働きかけていきたい」と答えていました。

高野原告団長は、「たくさんの署名に心から感謝している。上告せず、判決どおりの救済を実行してほしい」と話していました。