台風8号が接近 各地で備える動き

台風8号はあすには東北や関東甲信に接近し、上陸するおそれがあります。
台風の中心や北側で雨量が増える可能性があり、あさってにかけて大雨となるおそれがあります。
各地で台風に備える様子が見られました。

宮城県気仙沼市の漁港では、台風8号の接近に備えて多くのカツオ漁船が三陸沖の漁場から港へと引き返し、船着き場が混雑しています。

三陸沖で操業するカツオ漁船が全国から集まる気仙沼港は、湾の最も奥にあり、嵐の影響を受けにくいとされていて、26日は、早めに港に戻ったおよそ20隻が水揚げを行ったあと台風の接近に備えて、港に船を固定する作業にとりかかっていました。

ふだんは港の船着き場にとめるということですが、この時期は、まだ漁が始まらないサンマ船やマグロ船などが多くとまっていて、スペースが少ないため、船をとめる場所を探すのに苦労する様子も見られました。

このため、ほとんどの船は船着き場ではなく、水揚げを行った魚市場にとめることになり、乗組員たちは魚市場近くの岸壁にロープで船を固定したり、船どうしをつなぎ止めたりする作業に追われていました。

宮崎県のカツオ一本釣り漁船の中野慎三漁労長は「いつもと違って混んでいたので、とめる場所をみんなと話し合って決めました。台風には不安があります」と話していました。

土石流発生の熱海では

静岡県熱海市は、台風の接近に伴って大規模な土石流が発生した伊豆山地区の住民に避難を呼びかけることにしていて、住民は支援物資を受け取るなど避難の準備を進めています。

台風8号の接近に伴い、熱海市では27日から雨が降り、28日を中心にまとまった雨が降るおそれがあります。

このため、熱海市は26日、伊豆山の▽岸谷地区と▽仲道地区、それに▽浜地区の住民に避難を呼びかけることにしています。

このうち、岸谷地区では、避難所のホテルなどからこれまでにおよそ60人が自宅に戻っていて、避難を前に市が地区内の拠点に配備した日用品や飲み物などの支援物資を受け取りに来る人の姿が見られました。

夫婦で支援物資を受け取りにきた60代の女性は「台風が接近していると聞いて怖さを感じます。水やスポーツドリンクなどをいただいたので、これを持って避難したいと思います」と話していました。

また、自宅に戻った60代の男性は「土石流の発生した時は避難の呼びかけはあまりなかったように思います。今回は明るいうちに避難したいと思います」と話していました。

岸谷地区では、26日午後から町内会のメンバーなどが車で巡回しながら、住民に避難を呼びかけるということです。
また、静岡県熱海市伊豆山の仲道地区の住民からも台風の接近について不安の声が聞かれました。

70代の男性は「自宅のテレビが映らなくなり情報がほとんど分からず困るので、公民館を訪ねてきました。妻は退院したばかりで体調がよくないので、避難するのは不安です」と話していました。

50代の男性は「台風が来るといま残っている残土がまた崩れてしまい、まだ見つかっていない6人がさらに探しづらくなるとかわいそうだと思う」と話していました。

80代の女性は「避難を指示されても犬を置いたまま家を離れることができないのでつらいです。犬を預かってもらうのも不安で複雑な気持ちです」と話していました。

福島 いわき 収穫期迫る梨を守る対応に追われる

梨の生産が盛んな福島県いわき市では、農家の人たちが収穫時期が迫っている梨を台風の被害から守ろうと、対応に追われていました。

このうち、いわき市小川町の長谷川章さんの畑では「幸水」や「豊水」などの梨の木が直径10センチほどの実をつけています。

これから収穫までの半月ほどの間に実が大きくなり甘味が増してくるため、早めに収穫することはできないということです。

このため、長谷川さんは台風の接近に備え、鳥よけ用のネットが風で倒れて梨が傷つくことがないよう、ネットと支柱を結ぶひもをしめる作業を行っていました。

長谷川さんは、「もう少し台風が来るのが遅かったら早めに収穫するなどの対策も取れますが、このタイミングでの台風はどうしようもないので、最悪です。実がまだ小さいため、風速25メートルくらいにならなければ落ちることもないと思うのであとは祈るだけです」と話していました。