オリンピック ソフトボール日本 カナダにサヨナラ勝ち【詳細】

東京オリンピックのソフトボール、予選リーグ第4戦で日本はカナダに延長8回、1対0でサヨナラ勝ちして4連勝。予選リーグ4連勝で決勝進出を決め銀メダル以上が確定しました。

ソフトボールの予選リーグは各チーム4試合目となる25日、横浜スタジアムで行われ、世界ランキング2位の日本は世界3位のカナダと対戦しました。

試合は今大会3試合目の先発となったエース・上野由岐子投手が2回に力強い速球で相手のバットをへし折るなど、6回まで投げてヒット4本、無失点と好投しました。

打線はカナダの3人のピッチャーの緩急を使ったピッチングに苦しんで打ち崩すことができず、0対0のままノーアウト二塁から始まるタイブレークでの延長戦に入りました。
そして延長8回、日本は1アウト満塁から7番のキャプテン、山田恵里選手がこの試合3本目となるヒットを打って、1対0でサヨナラ勝ちし予選リーグの通算成績を4勝0敗としました。

日本はこの結果、あすの予選リーグ最終戦のアメリカとの試合を残して決勝進出を決め、銀メダル以上が確定しました。決勝ではアメリカと対戦します。

山田「『自分が絶対に決めてやる』の気持ちで打った」

延長8回にサヨナラヒットを打ったキャプテンの山田恵里選手は「自分の番が回ってくるというイメージがあった。その前の打席ではいい感じで打てていたので、『自分が絶対に勝ちを決めてやる』という気持ちで打った」と最後の打席を振り返りました。

また25日の勝利で日本の決勝進出が決まり、銀メダル以上が確定したことについては「厳しい状況だったが、若い選手が本当に頑張ってくれてここまで来ることができた」と喜びをかみしめました。

そして27日の決勝に向けて目標は金メダルとしたうえで「無観客での試合だが支えてくれた多くの人に結果でお返ししたい」と意気込みを語りました。

6者連続三振の後藤「気持ち引き締めた」

7回からリリーフして2イニングを投げ、6者連続三振を奪った後藤希友投手は「相手に1点も点をあげることができない場面だったので、監督から『コントロールをきっちりね』と声をかけられた。気持ちを引き締めた」と振り返りました。

後藤投手はここまで4試合連続で登板して9回と3分の2イニングで21個の三振を奪っています。この要因について「コントロールがよくなって自分自身の求めていたものが今回の大会で出せているのではないかと感じている」と話していました。

そのうえで26日の予選リーグ最終戦と27日の決勝でアメリカと対戦することについて「私たちらしい試合ができればいいと思う。私自身に求められていることを発揮できるようにしていきたい」と意気込んでいました。

上野「泣いても笑っても残り2試合」

先発して6回無失点と好投したエース・上野由岐子投手は「先制点を与えないことをいちばん大事にしていた。ホームランを打たれないように打たせてとることを意識した」と25日のピッチングを振り返りました。

延長8回の攻撃については「点を取れそうだというチームの雰囲気があった。キャプテンの山田選手はチャンスに強い選手なので、『決めてくれるだろう、決めてほしいな』という思いで見守っていた」と話しました。

そして今後の戦いに向けて「泣いても笑っても残り2試合なので、最後までしっかり調整していきたい」と意気込んでいました。

“最重要の試合”上野が無失点の好投

予選リーグ3連勝で迎えたカナダ戦、宇津木麗華監督はこの4試合目を金メダル獲得に向けて最も重要な一戦と位置づけ、「決勝のつもりで戦う」と話していました。

先発を託されたのはエース・上野由岐子投手。今月22日のメキシコ戦以来、中2日での登板となりました。延長戦までもつれ込んだメキシコ戦は炎天下の中、7回途中まで投げて10個の三振を奪いましたが、球数は110球を超え、疲れた様子を隠せず降板しました。

それでも長年、トレーナーを務める日本代表の鴻江寿治さんは「決して彼女の体力が衰えているとは思わない。今の力のバランスをそのままいかし、しっかり無理なく投げられている」と大会中に39歳になった上野投手が自身のコンディションをコントロールしながらプレーできていると評価していました。

上野投手は23日の公式練習に1人だけ参加せず選手村で体のケアにあて、さらに24日の試合でも宇津木監督のプランでは上野投手は登板させず、25日の試合に備えていました。

満を持して臨んだカナダ戦は厳しい暑さの午後2時半開始でしたが、緩急を使ったベテランらしいピッチングで4回5回と得点圏にランナーを背負いましたが、ホームベースは踏ませず6回をヒット4本、無失点の好投でした。あす行われる予選リーグ最終戦、そして決勝で顔を合わせる長年のライバル・アメリカとの戦いに向けて、エースの力投がチームにいい流れを改めて呼び込みました。

我妻「上野集中力きれない 後藤頼もしい」

キャッチャーの我妻悠香選手は25日のカナダ戦で先発したエースの上野由岐子投手と、リリーフしたチーム最年少の後藤希友投手の2人をリードしました。

我妻選手は上野投手について「決勝で投げているようなボールを1週間ずっとキープしている。点数がなかなか入らない試合が多い中でも、集中力を切らすことなく投げきってくれている印象だ。今までやってきた経験もあり、『お互い大丈夫だよね』という気持ちでできている」と手応えを口にしました。

さらに後藤投手については「自分の持ち味を分かってきたというかバッターのここに投げれば打たれないという感覚も私とも合ってきて頼もしい」と話していました。

このあと予選リーグ最終戦と決勝で戦うアメリカについて「強い相手に2戦勝つのは難しいと感じているのでどうやって最後決勝で勝てるか考えながらあしたの試合をしっかり進めていきたい」と話していました。

宇津木監督「プレッシャーの中で全員よく頑張ってくれた」

ソフトボール日本代表の宇津木麗華監督はサヨナラ勝ちの試合について「この試合負けてしまうと『13年間は何だったんだろう』となってしまうプレッシャーはあったと思うが選手全員がよく頑張ってくれた」と振り返りました。

またサヨナラヒットを打ったキャプテンの山田恵里選手について「メキシコ戦で悔しいプレーがあったが、その悔しさがきょう爆発したのではないか。何日前かに彼女のお父さんの命日だったのでなんとか彼女に打ってほしいと思っていたのでよかった」と話していました。

1回表 エース上野が3者凡退で抑える

1 ヘイワード ショートゴロ
2 フランクリン サードゴロ
3 ハーシュマン ピッチャーゴロ

1回ウラ ランナー二塁に進めるも無得点

1 原田 三振
2 市口 レフト前ヒット
3 内藤 送りバント
4 山本 センターフライ
カナダの先発ピッチャーは、ローリー投手と発表されましたが、指名選手のグレーネベーゲン選手が試合の最初から登板することにた。ローリー投手はグレーネベーゲン選手が降板したあと、再出場できる。

2回表 3人で抑える

4 ラフター セカンドゴロ
5 サリング センター前ヒット
6 ポリドーリ ピッチャーライナーダブルプレー

2回ウラ ヒットで出塁も無得点

5 藤田 三振
6 山崎 ショートライナー
7 山田 センター前ヒット
8 我妻 アウト

3回表 上野 三振2つ奪い3人で抑える

7 グレーネベーゲン 三振
8 エンツミンガー 三振
9 リューン セカンドゴロ

3回ウラ 二死一二塁のチャンスも無得点

9 渥美 セカンドゴロ
1 原田 レフトフライ
2 市口 ヒット
3 内藤 フォアボール
4 山本 ライトフライ

4回表 上野 この回2被安打も無得点に抑える

1 ヘイワード 三振
2 フランクリン レフト前ヒット
3 ハーシュマン レフト前ヒット
4 ラフター ショートゴロ

4回ウラ 3人で終える

カナダはピッチャーをカイラに交代。
5 藤田 アウト(打球に当たる)
6 山崎 ショートゴロ
7 山田 セカンドゴロ

5回表 一死一三塁のピンチも無得点に抑える

5 サリング センターオーバーのツーベースヒット
6 ポリドーリ セカンドゴロ
7 グレーネベーゲン デッドボール
8 エンツミンガー 三振
9 リューン ピッチャーゴロ

5回ウラ 初めてランナー三塁まで進むも無得点

8 我妻 フォアボール
9 渥美 ファーストゴロ
1アウトランナー二塁の場面で、カナダのピッチャーの起用について協議が行われ、およそ15分間の中断がありました。
1 原田 セカンドゴロ
2 市口 セカンドゴロ

6回表 上野 四球でランナー出すも無得点

1 ヘイワード ライトフライ
2 フランクリン サードゴロ
3 ハーシュマン フォアボール
4 ラフター ファーストフライ

6回ウラ 山本ヒットで出塁も無得点

3 内藤 ショートゴロ
4 山本 ライト前ヒット
5 藤田 センターフライ
6 山崎 ライトフライ

7回表 代わった後藤が3者連続三振

日本はピッチャーを後藤に交代。
5 サリング 三振
6 ポリドーリ 三振
7 グレーネベーゲン 三振

7回ウラ 満塁のチャンスも無得点 延長戦へ

7 山田 センター前ヒット
8 我妻 送りバント
9 代打 森 ショートエラー
1 原田 フォアボール
2 市口 セカンドライナー
3 内藤 ファーストフライ

8回表 後藤が前回から6者連続三振

8 エンツミンガー 三振
9 代打 ギルバート 三振
1 ヘイワード 三振

8回ウラ 山田のヒットでサヨナラ勝ち

4 山本 送りバント
5 藤田 フォアボール
6 山崎 フォアボール
7 山田 センター前ヒットでサヨナラ
カナダ0ー1日本

後攻 日本先発メンバー

1 【右】 原田のどか
2 【二】 市口侑果 
3 【一】 内藤実穂
4 【三】 山本優
5 【指】 藤田倭
6 【左】 山崎早紀
7 【中】 山田恵里
8 【捕】 我妻悠香
9 【遊】 渥美万奈
先発投手 上野由岐子

先攻 カナダ先発メンバー

1 【右】 ビクトリア・ヘイワード
2 【中】 ラリッサ・フランクリン 
3 【二】 ケルシー・ハーシュマン
4 【捕】 ケイリー・ラフター
5 【一】 ジェン・サリング
6 【左】 エリカ・ポリドーリ
7 【指】 ザラ・グレーネベーゲン
8 【三】 エマ・エンツミンガー
9 【遊】 ジャネット・リューン
先発投手 ダニエル・ローリー