オリンピック 無観客でボランティア“放置”も 困惑広がる

東京オリンピックは本格的に競技が始まりましたが、ほぼ無観客となった影響で、ボランティアの中には、活動予定が示されなかったり、研修や資料もないまま新たな役割を与えられたりして、困惑する人も出ています。

希望者全員参加できるか未定

都市ボランティアは、無観客により、予定していた活動がなくなり、東京都は都内に住む人を対象に、臨海部の聖火台周辺で密集防止を呼びかけるといった、代わりの活動をしてもらう方針です。

24日も聖火台周辺では数人のボランティアの姿が見られましたが、希望者全員が参加できるかは未定だということです。

組織委から けさ「仕事がある場合のみ連絡する」と

大会ボランティアにも影響が出ていて、大阪市の会社員の女性は、英会話に通うなど準備を進め、期間中は20日間有休をとって参加する予定でしたが、無観客により組織委員会から活動縮小の告知がされたあとは、問い合わせても返事がなく、24日朝になってようやく「仕事がある場合のみ連絡する」とメールが来たといいます。

女性は「いつ仕事が入るかわからず、ただ待つのは非常につらい。同様に困っている人が多くいるのではないか。招致決定から7年かけた思いがある。ユニフォームに一度も袖を通さず終わるのは残念でならない」と話しています。

急きょ変更 資料提供はなく

同じく大会ボランティアで東京 町田市に住む澤田健太郎さんは、会場で観客対応にあたる予定でしたが、急きょ各国の報道陣対応に変わりました。

組織委員会からは事前の研修や資料の提供はなく、具体的な内容がわからないということで、ボランティア仲間から資料を取り寄せ、備えようとしています。

澤田さんは「ボランティアの運営も大会の運営もバタバタして、不平不満が吹き出していると思う。対立する立場ではないので、しっかり情報を出してもらい、お互い協力し合えたらと思います」と話していました。