小池都知事「都県境を越えることは控えて」

東京オリンピックが開幕し人出の増加が懸念されるなか、都の職員が不要不急の外出を自粛するよう呼びかけを行いました。若者からは「人出が減らないのは気が緩んでいるからではないか」とか「オリンピックはやるのに外出を控えてほしいというのは筋が違うと思う」といった声も聞かれました。

開催都市の東京都に緊急事態宣言が出されるなかオリンピックは開幕しましたが、都内では感染拡大が続いています。

オリンピックは都内の会場では無観客ですが、23日夜の開会式では国立競技場の周辺に大勢の人が訪れたり、24日も競技を見る人が沿道に多く集まったりするなど人出の増加が懸念されています。

こうした中、都の職員などが24日午後、東京 表参道で不要不急の外出を自粛するよう道行く若者などに呼びかけました。職員たちは「変異ウイルスが流行している。味覚の異常や脱毛などの後遺症に苦しんでいる人も多くいる」と訴えていました。

部活動の帰りだという女子高校生は「なかなか人出が減らないのは緊急事態宣言が出ていても気が緩んでいるからではないか」と話していました。

また、感染対策のためしばらく会食を控えているという25歳の会社員の男性は「髪を切る目的で出てきたがもう帰る。オリンピックはやるのに一般の人は外出を控えてほしいというのは筋が違う。大会があるとお祭り騒ぎになり気が緩むのではないか」と話していました。

小池都知事「都県境を越えることは控えて」

オリンピックの開会式が開かれた国立競技場の周りに多くの人が訪れたり、競技を見るために沿道に大勢の人が集まったりしていることについて東京都の小池知事は「ある意味、そうやって人を引き付けるのもスポーツの力だと思う。一方で、無観客になったのも残念ながらコロナの影響を勘案してということだ。直接見たい思いはあると思うが、自宅でいつもの家族と声援を送ってほしい」と述べました。

また、緊急事態宣言のもとで都と県の境をまたぐ移動の自粛を都が呼びかけているなか、東京以外で開かれる有観客の競技会場に都民が行くことについて小池知事は「有観客を認めている会場のチケットを持っている方もいると思うが、都県境を越えることは控えてほしい。1都3県の知事からもメッセージとして出している」と述べました。