東京オリンピック開会式 見守る在日ミャンマー人の思い

23日夜行われた東京オリンピックの開会式。日本で暮らす海外出身の人たちの中には特別な思いで式を見つめた人もいました。

多くの在日ミャンマー人が集まり「リトルヤンゴン」とも呼ばれる東京の高田馬場で、ミャンマー料理店を営むチョーチョーソーさん(57)は午後8時に店を閉めたあと、近くに住むミャンマー人の仲間たちとテレビで開会式の様子を見守りました。

チョーチョーソーさんは、1988年の民主化運動に参加したあと日本に逃れ難民として暮らしてきましたが、来日後も祖国の民主化運動を支援してきました。

ことし2月のクーデター以降は、ほかの在日ミャンマー人たちと都内でデモ行進を行うなど軍に抗議の声を上げてきました。

東京大会では、バドミントンと射撃に2人の選手が参加する予定ですが、開会式では男性の旗手が1人で入場し、チョーチョーソーさんはその様子を真剣な表情で見つめながら「なぜ2人の選手を堂々入場させないのか残念だ」と話していました。
また、ミャンマーの人権団体のまとめで軍による弾圧で900人を超える市民が犠牲となっている中、今回の大会についてチョーチョーソーさんは、「オリンピックの理念は『平和』『平等』ということですが、私たちミャンマーの場合はそういう状況ではない。本当に複雑です」と話していました。

そのうえで抗議の意志を示して現体制のもとでは参加しないと表明する選手もいた中で、軍の統治下で出場する選手にSNS上で批判も出ている状況を踏まえ「スポーツ選手としてはオリンピックはいちばん大きな舞台ですし、人生をかけてきたと思うので参加したい気持ちはわかる。ミャンマー代表として参加すると同時に、ミャンマーの国民たちは何を望んでいるのか、平和を表現することは十分できると思います。国際社会にも大会を機にこれまで以上に深く関心を持ってもらい支援してほしい」と話していました。