京都 嘱託殺人事件 “ALSの患者を孤独にさせない取り組みを”

全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病、ALSを患う京都市の女性の嘱託殺人事件で、2人の医師が逮捕されてから、23日で1年になります。
女性の父親が取材に応じ「同じような事件が二度と起こらないように、患者を孤独にさせない取り組みを進めてほしい」と語りました。

難病、ALSを患っていた京都市の林優里さん(当時51)はSNSやブログに「死なせてほしい」などと繰り返し投稿したあと、おととし、亡くなりました。

その後の警察の捜査で、林さんがSNSを通じて医師に自身の殺害を依頼していたとみられることが分かり、去年7月23日、2人の医師が薬物を投与して殺害したとして嘱託殺人の疑いで逮捕されました。

それから1年となるのを前に、林さんの父親(80)が取材に応じ「早い1年だった。同じような事件が二度と起こらないように、ALSの患者どうしの交流を広げるなど孤独にさせない取り組みを進めてほしい」と語りました。
発症前、サーフィンが趣味だった林さんは、亡くなるおよそ1年前、SNSに「一度も着ることのなかったウェットスーツはもしもの未来のために取ってある」と生きたい思いをにじませる投稿もしていました。
実家の寝室には、今もそのウェットスーツが飾られています。

父親は「最期に手を握りたかったし話をしたかった。その思いは今も変わらない。医師がどう思っているのか知りたいので、裁判が始まれば傍聴したいと思う」と話していました。

逮捕された2人の医師は起訴され、現在は裁判に向けて事前に争点を整理する手続きが進められています。