オリンピック関係者 プレーブック違反でID一時停止処分

東京オリンピックに参加する関係者が新型コロナの感染防止のルールに違反するケースが複数確認され、大会組織委員会が大会に参加するために必要なIDカードの一時的な効力停止などの処分を行ったことがわかりました。組織委員会は、違反を防ぐため監視員の巡回を強化する方針を示しました。

東京大会の参加者向けの感染防止に必要なルールを定めた「プレーブック」では、大会関係者は入国後14日間は原則公共交通機関を使えず、外出は事前に届け出た場所しか認められていません。

しかし、大会関係者が「プレーブック」に違反するケースが複数確認されていて、組織委員会が厳重注意や大会参加に必要なIDカードの効力を1日停止させる処分などを行っていたことがわかりました。

組織委員会は不適切な外出を防ぐため、警備員や組織委員会の職員がホテルの巡回を行うほか、監視員がホテル近くのコンビニエンスストアなどを見て回るなど、対策を強化する考えを示しました。

また、大会関係者が滞在するホテルで入国後14日が経過していなくても15分以内なら自由に外出できると受け止められる案内をしていたケースがあったとして、案内を回収し、原則外出は控えるよう周知を徹底していく方針を示しました。

組織委員会の岩下剛警備局長は記者会見で「関係者がプレーブックを守っていないという批判は厳粛に受け止め、ルール厳守をしっかり呼びかけていく」と述べました。