駐豪日本大使“中国への依存度下げ対日関係重視を”現地講演で

オーストラリアと中国の関係が冷え込む中、オーストラリアに駐在する日本の大使が現地で講演し、中国への依存度を引き下げ、日本との関係を重視するよう呼びかけました。

オーストラリアが去年、新型コロナウイルスの発生源をめぐる独立調査が必要との見方を示したことに反発した中国は、オーストラリア産のワインや大麦に関税を上乗せし、両国関係は冷え込みました。

こうした中、オーストラリアに駐在する日本の山上信吾大使は21日、首都キャンベラで地元メディア向けに講演し「貿易を、政治的な圧力をかける手段にするべきではない」と述べ、中国との貿易紛争でオーストラリア側を支持する姿勢を示しました。

その上で、2010年、沖縄県の尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件をきっかけに、中国が日本へのレアアースの輸出手続きを事実上、停止したことに触れ「代替となる貿易相手国を見つけリスクを分散させることが重要だ」と述べ、貿易分野での中国への依存度を引き下げるよう訴えました。

また日本の探査機「はやぶさ2」が去年、オーストラリアの砂漠に帰還したことや、オーストラリア南東部で日本企業が中心になって進める水素の製造や輸出の実証実験を例に挙げ、宇宙開発や気候変動問題といった分野でも協力が拡大できるとした上で、日本との関係を重視するよう呼びかけました。