安全保障関連法 憲法9条に適合するか判断せず棄却 山口地裁

集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法について、山口県の住民などが、憲法9条に違反し平和的に生きる権利が侵害されたなどと国を訴えた裁判で、山口地方裁判所は憲法に適合するかどうか判断を示さないまま、訴えを退けました。

6年前の平成27年に成立し、集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法について、山口県の住民など130人余り、戦争の放棄を定めた憲法9条に違反し、平和的に生きる権利が侵害されたなどと主張して、国に賠償を求める訴えを起こしていました。

21日の判決で、山口地方裁判所の山口格之裁判長は「原告が主張する平和的に生きる権利は、抽象的な概念である平和を中核に据えるもので、法律上、保護される具体的な権利とはいえない」と指摘しました。

そのうえで「原告は戦争やテロ行為に直面する危険にさらされ、人格権を侵害されたと主張するが、安全保障関連法によって、わが国が戦争やテロ行為に直面する危険が高まったと具体的に認めることはできない」として、訴えを退けました。

安全保障関連法が憲法9条に適合するかどうかについては判断を示しませんでした。

原告の弁護団によりますと、同様の裁判は全国で25件起こされ、これまでに各地の1審と2審で言い渡された判決はいずれも、憲法判断をしないまま訴えを退けています。