【ここに注目】パラ自転車

パラリンピックの自転車はオリンピックと同様、屋外を走るロードと屋内を走るトラックがあり、1984年の第7回大会から正式競技になりました。

パラ自転車とは

【ロード種目】
ロードは「ロードレース」「ロードタイムトライアル」「混合団体リレー」の3種目があり、いずれも静岡県小山町のサーキット施設「富士スピードウェイ」がスタートとゴールになります。
このうちロードレースは、一般道を含む1周およそ13.2キロのコースを周回し、障害のクラスによっては100キロ以上を走って、着順を競います。どこで前に出るかの駆け引きやゴール前での競り合いが見どころです。
タイムトライアルは、1周およそ8キロのコースを1人ずつ周回して15キロから30キロを走り、タイムを競います。
【トラック種目】
トラックは「タイムトライアル」「パシュート」「混合団体スプリント」の3種目で、1周250メートル、最大傾斜45度の自転車競技場、静岡県伊豆市の「伊豆ベロドローム」が会場です。
障害のクラスによっては時速60キロを超えるスピードが見ものです。

障害のクラスは大きく4つに分かれ、それぞれ選手が使う自転車が異なるのが大きな特徴です。
▽Cクラスは手足がなかったりまひしたりしている選手が通常の2輪自転車で争います。義足や片足だけでペダルをこぐ選手もいて、義足をペダルに固定するなど障害に合わせて自転車に最小限の改造を加えることが認められています。
▽Tクラスは脳性まひなどで2輪自転車に乗ることが難しい選手が、バランスをとりやすい3輪自転車で競技します。
▽Bクラスは2人乗りの自転車を使い、後ろに視覚障害のある選手が乗ってペダルをこぎ、前に目の見える人が乗ってハンドルやブレーキ操作や行います。
▽Hクラスはまひなどで下半身に障害のある選手が手でペダルをこぐハンドサイクルに乗って競技します。

日本代表の顔ぶれ

東京パラリンピックの日本代表は4人で、いずれも手足がなかったりまひしたりしているCクラスの選手です。

【男子】
川本翔大/藤田征樹
【女子】
杉浦佳子/藤井美穂

50歳ルーキーの挑戦

4年前に競技を始め、瞬く間に世界トップに駆け上がったのが、杉浦佳子選手です。
2016年に自転車の大会で転倒して記憶力などが低下する「高次脳機能障害」と右半身のまひが残りましたがパラ競技を始めるとその年のロードの世界選手権、タイムトライアルでいきなり優勝。2018年にはロードレースでも優勝し、国際競技団体からその年に最も活躍した選手に選ばれました。
去年はトラックの世界選手権でも銅メダルを獲得するなど、ロードとトラックの両方で結果を残していて、50歳で迎える初めてのパラリンピックでメダル獲得が期待されています。

義足アスリートの先駆者

パラリンピックの実績で他の追随を許さないのが、藤田征樹選手です。初出場だった2008年の北京大会でトラックとロードで合わせて3つのメダルを獲得し日本の義足アスリートとして初のメダリストになり前回、リオデジャネイロ大会でも銀メダルを獲得しました。
世界でも数少ない両足とも義足の藤田選手が、東京パラリンピックで狙う自身6つめのメダルは金メダルです。

7大会連続のメダル獲得なるか

このほか前回、競技歴わずか8か月でパラリンピックに出場し、トラック種目で8位に入賞した川本翔大選手と、パラ陸上走り高跳びの日本記録保持者で高い身体能力を持つ藤井美穂選手が代表入りしました。
日本はパラリンピックの自転車に初めて参加した1996年のアトランタ大会以降、すべての大会でメダルを獲得していて、7大会連続のメダル獲得に向け、ロードとトラック両方での活躍が期待されます。