【ここに注目】パラアーチェリー

パラアーチェリーの歴史は古く、1940年代にはパラリンピック発祥の地とされるイギリスの病院で大会が行われ、パラリンピックでは1960年の第1回から実施されています。

パラアーチェリー種目は3つに分かれています。
▽リカーブ(一般と同じ弓を使用)
リカーブは的までの距離が70メートル、的の大きさが1メートル22センチ、点数は1点から10点までと、オリンピックと同じです。
▽コンパウンド(小さな力でも引けるよう先端に滑車の付いた弓を使用)
コンパウンドは、的までの距離が50メートル、的の大きさが80センチ、点数は5点から10点までです。
▽W1(車いすの選手がリカーブかコンパウンドのいずれかの弓を選んで使用)
W1は、的までの距離と大きさはコンパウンドと同じですが、点数は1点から10点まであります。
どの種目もまずは72射をうち続けて合計点を争う「ランキングラウンド」を行い、決勝トーナメントの組み合わせを決めます。決勝トーナメントは1対1の対戦方式で行われ、1射ごとに得点が出るスリリングな展開が見ものです。
ルールはオリンピックとほとんど同じですが、腕のない選手が足で弓を持ったり、口で弦を引いたりするなど選手ごとに全く異なるプレースタイルも独自の魅力です。

日本代表の顔ぶれ

東京パラリンピックの日本代表は男女合わせて7人です。
【男子】
▽上山友裕(リカーブ)
▽大山晃司(W1)
▽長谷川貴大(リカーブ)
▽宮本リオン(コンパウンド)
【女子】
▽岡崎愛子(W1)
▽重定知佳(リカーブ)
▽永野美穂(コンパウンド)

金メダルを目指す日本エースと“ウエシゲ”

前回のリオデジャネイロ大会の唯一の経験者が上山友裕選手です。その前回大会で、初出場ながら7位入賞を果たした上山選手は一時、世界ランキングで2位につけるなど、日本のエースに成長。個人と混合団体の両方で金メダル獲得を狙います。
上山選手と混合団体でペアを組むのが、初出場の重定知佳選手です。あこがれだった上山選手を目標に女子の国内トップに駆け上がり、東京パラリンピックでは個人とともに上山選手との“ウエシゲ”ペアで臨む混合団体で金メダルを目指します。

亡き仲間への思いを胸に

車いすの障害が重い選手の種目、「W1」に出場する岡崎愛子選手は、JR福知山線の脱線事故で、車いす生活になりました。
おととしの世界選手権の混合団体で仲喜嗣選手と組んで銅メダルを獲得し、ともに東京パラリンピックの代表に内定しましたが、仲選手はことし2月、病気のために亡くなりました。
当時、ツイッターで、世界選手権の動画のリンクを投稿し「みなさんに見てほしい!!仲選手の勇姿を!!」とメッセージを添えた岡崎選手の目標は、仲選手が目指していた表彰台です。

3大会ぶりメダル獲得へ

ロンドンパラリンピック5位の永野美穂選手や、19歳で出場した北京パラリンピックで団体4位の実績を持つ長谷川貴大選手にもメダルの期待がかかります。
日本はこれまでパラリンピックのアーチェリーで5つの金メダルを含む26個のメダルを獲得していますが、ここ2大会は途絶えています。
3大会ぶりのメダル獲得へ、東京パラリンピックに照準を合わせてきた選手たちの活躍に期待です。