十両 貴源治が大麻使用を認める 尿検査で反応 日本相撲協会

日本相撲協会は、十両の貴源治が今月の名古屋場所中に大麻の使用を認めたことから、警察に通報したと発表しました。相撲協会によりますと、貴源治が医療機関で検査を受けたところ、尿から大麻の陽性反応が出ているということです。

日本相撲協会によりますと、名古屋場所中の今月17日、「貴源治が大麻を使用しているのではないか」といううわさがあったことから、相撲協会は18日の名古屋場所の千秋楽の取組後に聞き取り調査をしたということです。

この中で貴源治は「大麻成分が含まれているオイルを痛み止めで使用している」などと話し、大麻の使用については否定しましたが、19日都内の医療機関で検査をした結果、尿から大麻の陽性反応が出たということです。

その後、改めて聞き取り調査をしたところ一転して「名古屋場所中に宿舎近くの道路で歩きながら大麻たばこを1本吸った」と大麻の使用を認めたということです。

相撲協会は警察に通報し、貴源治が警視庁の任意の事情聴取を受けたとしています。

貴源治は現在、都内にある常盤山部屋で謹慎しているということです。

相撲協会の芝田山広報部長は「いつから大麻を使用していたかなど、詳細については把握していない。貴源治以外に大麻を使用したという話も聞いていない」と説明しました。

相撲協会では、警察の捜査に全面的に協力するとともに貴源治の処分についても検討するとしています。

警視庁 入手先など捜査進める

捜査関係者によりますと、警視庁は日本相撲協会からの通報を受けて貴源治から19日任意で事情を聴いたということです。

また、大麻取締法違反の疑いで関係先を捜索したということです。

現在の法律では大麻の「使用罪」は設けられておらず、大麻を使ったことを認めても直ちに摘発の対象にはなりません。

警視庁は大麻の入手先や使用したいきさつなどについて捜査を進めています。

貴源治とは

貴源治は栃木県小山市出身の24歳で、15歳だった平成24年に双子の兄とともに当時の貴乃花部屋に入門しました。

大関・貴景勝は弟弟子に当たり、師匠だった貴乃花親方は平成30年に退職したため、千賀ノ浦部屋に移籍したあと、現在は常盤山部屋に所属しています。

恵まれた体格を生かした突き押し相撲を持ち味に平成29年夏場所に十両昇進、おととしの名古屋場所で新入幕を果たしました。

兄の貴ノ富士、当時の貴公俊も平成30年に十両に昇進し、双子の関取として将来を期待されていました。

しかし、貴ノ富士は付け人に暴力を振るうなどしておととし引退し、この際、貴源治も新弟子に対して指導を逸脱した悪質な言動があったとして「けん責」の懲戒処分を受けていました。

その後は十両に陥落していて、今月の名古屋場所では東十両6枚目で、6勝9敗の成績でした。

日本相撲協会 芝田山広報部長「残念きわまりない」

貴源治が大麻の使用を認めたことについて、日本相撲協会の芝田山広報部長は「きょう初めて聞いてびっくりした。残念きわまりない」と話しました。

今後については「本人が認めたので、協会としてもいち早く対処する。コンプライアンス委員会の答申を受けてから、理事会で審議することになる」と説明しました。

過去にも力士の大麻所持・使用も

相撲界では、過去にも力士による大麻の所持や使用が繰り返されてきました。

平成20年8月にはロシア出身で幕内の若ノ鵬が大麻を含んだたばこを隠し持っていたとして、大麻取締法違反の疑いで逮捕され、日本相撲協会から解雇処分を受けました。

さらにその翌月、日本相撲協会による検査が行われロシア出身で幕内の露鵬と十両の白露山の兄弟から大麻の陽性反応が出ました。

これによって2人は解雇され、当時の相撲協会の北の湖理事長も辞任に追い込まれました。

さらに平成21年には十両の若麒麟が大麻を隠し持っていた疑いで逮捕・起訴され引退しました。

日本相撲協会は、これまで再発防止に取り組んできましたが関取による薬物の使用で、ファンの信頼をまたしても裏切る形となりました。