感染拡大で東南アジアの経済成長率下方修正 アジア開発銀行

アジア開発銀行は、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない東南アジアの、ことしの経済成長率の見通しについてプラス4%として前回、3か月前から0.4ポイント下方修正しました。

アジア開発銀行は20日、日本やオーストラリアなど一部の先進国を除くアジア太平洋地域の最新の経済見通しを発表しました。

このうちインドで確認された変異ウイルス「デルタ株」の広がりなどで感染拡大に歯止めがかからない東南アジアについては、ことしの経済成長率をプラス4%とし、前回・3か月前の見通しから0.4ポイント下方修正しました。

国別では感染状況が急速に悪化しているインドネシアが0.4ポイント下方修正されプラス4.1%、1日当たりの感染者が1万人を超えたタイが1ポイント下方修正されてプラス2%などとなっています。

また、南アジアではインドが1ポイント下方修正されてプラス10%となりました。

一方で中国はプラス8.1%と前回の見通しが維持され、アジア太平洋地域全体ではプラス7.2%と0.1ポイントの下方修正にとどまりました。

アジア開発銀行は「ウイルスの変異やワクチン接種の遅れによって、感染拡大が続くことが今後の経済の最大のリスクだ」と指摘しています。