熱海 11人の捜索続く 立ち入り制限は一部解除に

18人が亡くなった静岡県熱海市の土石流の現場では19日も厳しい暑さのなか、警察や自衛隊などがいまも行方がわからない11人の捜索を続けています。

熱海市伊豆山地区で今月3日に発生した大規模な土石流の現場では、18日、3人が遺体で見つかり亡くなった方は18人となりました。

このうち、18日に見つかった1人について、市は19日午前、小川徹さん(71)と確認されたと発表しました。

依然、11人の行方がわからず、現場では19日も厳しい暑さの中、警察や消防、自衛隊が被害を受けた住宅が集中するエリアを中心に捜索にあたっています。

一方、伊豆山地区で立ち入りが制限されてきた、被害が大きい一帯のうち、市は、川沿いとその周辺以外は制限を解除しました。

具体的には捜索と大量の土砂の撤去が続く逢初川周辺の一帯を「立入禁止区域」にその周辺の捜索活動の拠点やライフラインが復旧していない一帯を「調整区域」として引き続き立ち入りを制限する一方、それ以外の地域は制限を解除しました。

これにより解除地域に住民が立ち入りできるようになり市などは引き続き、生活再建に向けた対応や支援にあたる方針です。

避難している人へのワクチン接種始まる

静岡県熱海市の大規模な土石流による災害で、今も400人を超える人が避難生活を続ける中、熱海市は新型コロナウイルスの感染を防ぐため、19日から避難している人たちを対象にワクチンの接種を始めました。

今月3日、熱海市の伊豆山地区に押し寄せた大規模な土石流による災害では、住宅が流されたり、大きな被害を受けたりした人や、立ち入りを制限されていた人など400人以上が市内のホテルで暮らし、避難生活は長期化しています。

これを受けて、熱海市では新型コロナウイルスの感染を防ぐ措置を取る必要があるとして、19日から避難している人たちなどへのワクチンの接種を伊豆の国市の病院で始めました。

対象は避難している人たちの中で、すでに接種を終えた高齢者以外の12歳以上の人たちや、避難生活を支援する市の職員などで、19日と20日の2日間で希望者およそ80人にワクチンを接種するということです。

接種を受けた避難者の50代の男性は「きょう接種できて安心しました。これから被災地は復興に向けて長丁場になると思うので、ありがたいです」と話していました。

自宅の片付けに来た住民「普通の生活に戻るのはまだまだ」

大きな被害を受けた伊豆山地区のうち捜索が続く区域を除く多くの地域で立ち入り制限が解除され、久しぶりに自宅の様子を見に帰る人の姿が見られました。

静岡県熱海市の伊豆山地区では、大規模な土石流が流れ下った逢初川周辺の一帯で、住民の立ち入りが制限されてきましたが、市は18日、今も捜索や土砂の撤去が続く川沿いと、その周辺の区域を除く多くの地域で制限を解除しました。

これを受けて川の西側およそ百数十メートルのところにある制限が解除された地区では、19日は午前中から自宅の様子を見に帰る人の姿がみられました。

このうち息子と一緒に家の片付けに来たという79歳の女性は「家に帰ることができてうれしいですが、冷蔵庫の中のものが傷んでまともに生活ができそうにない状態です。普通の生活に戻るのはまだまだだと思います」と話していました。

また、車で家の様子を見に来た79歳の男性は「家に帰れると聞いて見に来ましたが、私の家はまだ規制がかかって戻れませんでした。避難所は窮屈なので、きょうは車中泊しようかと考えているところです」と話していました。

町内の一部の制限が解除された伊豆山地区岸谷町の町内会長の當摩達夫さんは「避難所生活が続き、帰りたい人も増えていたので解除はうれしいです」と話していて、20日は避難先のホテルが変わるため、これに合わせて自宅に帰る人も増えるのではないかとしています。