イギリス 首相が濃厚接触者として自主隔離へ 規制撤廃を前に

新型コロナウイルスの感染確認が1日で5万人を超えるイギリスで、感染対策として続けられてきた規制がほぼすべて撤廃されるのを前に、ジョンソン首相は、濃厚接触者として、自主隔離の措置をとることを明らかにしました。政権内では、首相を含む3人が隔離措置をとらざるをえない事態になっています。

イギリスでは、新型コロナウイルスによる感染が再び急拡大し、17日には1日の感染者が5万4000人を超えました。

こうした中、首相官邸は18日、ジョンソン首相とスナク財務相が、感染者の濃厚接触者として自主隔離の措置をとることを明らかにしました。

地元メディアは、ジョンソン首相が、17日に感染が確認されたジャビド保健相と先週、会合を行っていたと伝えています。

ジョンソン首相は当初、政府の試験的なプログラムの一環として自主隔離はせず、首相官邸から執務を続ける方針を示していましたが、野党や経済界などから「政府は特別扱いなのか」という批判を受けて、数時間後に方針の転換を余儀なくされました。

接触確認アプリで濃厚接触者とされた人は、10日間の自主隔離が求められていますが、最近では1週間で50万人を超え、多くの人が出勤できなくなっていることで、経済活動への影響が広がっています。

ロンドンのあるイングランドでは、19日からほぼすべての規制が撤廃されますが、これを前にジョンソン政権では、首相を含む3人が隔離措置をとらざるをえない事態になっています。