五輪関係者の入国本格化 感染対策への対応進めるタクシー会社

東京オリンピックの開幕が迫る中、海外からの大会関係者の輸送に関わるタクシー会社では感染対策や大規模な交通規制への対応を進めています。

海外からの大会関係者の入国が本格化する中、東京都内にある指定のターミナルには17日も関係者が次々と到着し、専用のプレートをつけたタクシーに乗車して宿泊施設に向かっていました。

来日した大会関係者は入国後14日間は公共交通機関を使えず、専用のバスやハイヤーで移動することになっていますが、ハイヤーの不足によりタクシーも特例的に活用されています。
ただ、関係者専用で運用されるハイヤーと異なり、タクシーは一般の利用者も乗車することから感染対策の徹底が求められていて、関係者をホテルまで乗せた60代の男性運転手は送り届けたあと窓を開けて走行しながら換気をしたり、停車して後部座席の手すりやシートベルトなど車内を念入りに消毒したりしていました。

運転手は「タクシーを介して感染が広がることがないよう消毒などの対策を徹底していきたい」と話していました。
こうした感染対策に加えて、19日から大規模な交通規制も始まることから、東京 杉並区のタクシー会社では規制の場所や内容を運転手が確認できるよう事務所の机に資料を置いて準備を進めていました。
「葵交通」の田中秀和社長は「いつもより到着の時間が遅れ一般の利用者に迷惑をかけるおそれがあるのでしっかり説明していきたい。関係者の輸送についても大会の成功のために協力したいという思いの一方、海外からの変異ウイルスの感染への不安もある。車両は一般の利用者も運ぶのでできるかぎりの感染対策を行い、運転手や利用者に安心安全な運行を心がけたい」と話していました。